何が期待できるかを知ること

「親しい関係ほど気をつけたい思い込み」のつながりで、1つの観点をもう少し掘り下げてみたいと思います。
それは「何が期待できるかを知ること」の重要性についてです。
私たちは、「相手を説得して自分の期待をかなえよう」と言う発想の仕方をしがちです。
しかし、相手を変えることは簡単な場合もありますが、ことによっては非常に難しくて、はたしてそうまでしてそれを期待することが妥当かどうか考え直した方がいいこともあるわけです。
自分にとっては簡単なことでも、相手にとってはそれだけは変えたくないと思っていることかも知れません。
変わるべきだとか、簡単なことだという「私」の側の論理は、相手にとっては問題外なのかもしれないのです。
ですから、はたして相手が変わることを期待するのが得策なのか、それとも今のままで何を期待できるのかを知ることの方が大事なのか、ケースによってよく見極めた方がいいという発想が生まれてきます。
相手が今は変わりたくないと思っているときに、そこに働きかけるには非常なエネルギーが必要です。
場合によっては、今の自分に、それだけの働きかけをする覚悟があるのかどうか、考えておかないといけないでしょう。
中途半端に係わるのは、お互いにとってよくないものです。
ところで、人を簡単に説得できるように思える人がいます。
その人達は簡単に相手を説得できているのでしょうか。
結果的には、相手を変えていると言えますが、直接相手に自分の期待をぶつけているかというとそうではないようです。
むしろ相手に期待できることは何かをよく知っているから、その期待できることに働きかけている。
そのうち、相手は自分の才能を引き出してくれる相手に対して、気分がよくなりなにかお返しをしたくなってきます。
その時「私」の側ののぞみは、それを直接頼まなくても、相手の側からやってあげたくなることに変化するのです。
「強くたたきつける雨には固く閉ざしてしまう花びらも、やさしく置かれたしずくには自分から花びらを開いて受け入れる」
私の期待をかなえることばかり考えていると、いかに相手を説得し勝利を勝ちとるかという発想になってしまいます。
しかし、いま、そのままの相手から期待できることは何かを探してみれば、その期待できることの多さに驚くのではないでしょうか。
そして、何が何でも「私が今期待すること」をかなえようと力まなければ、他にできることがたくさんあるし、それは無理をしなくても手に入ることに満ちているのを発見できるのです。
もちろん、相手からだけでなく、自分自身に対しても、いま期待できることは何かを知ることは重要です。
不満な点を探すより、そのままでいい点を探す方がいいことも多いのです。
しかし、私たちはなぜか「努力して勝ちとること」に価値があってありがたいのだと思い込んでしまうのです。
そして奇抜なことをしてアピールしなくても、「そのままのあなたがいい」と思っている人もたくさんいるわけです。
発想を変えれば、豊かさに満ちています。
それらは、たったいま、ここで労せずして得られるものです。
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テーマ : メンタルヘルス・心理学
ジャンル : 心と身体


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