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ブラックボックス的生き方#3

前回までの説明をふまえて、もう少し具体的な考え方を書いてみたいと思います。

あなたが誰か初対面の人と出会うとします。

通常あなたは相手がどんな人間であるかを、大急ぎで観察し自分なりに相手と自分の関係を作り上げようとするでしょう。

それは野生の動物が、何かの他の動物に出会ったとき、相手を値踏みして敵か味方を瞬時に判断しようとするのと同様です。

もし危険な相手なのにそれを判定出来なくて逃げ遅れたら、そのまま相手に殺されてしまうかもしれないのですから、まさに命がけで自分をフル動員して対処しようとするでしょう。

人間の場合は、普通は野生動物のように、ひとつ間違えばかみ殺されるような状況にはありません。

しかし、野生の動物にはない高度な思考という働きが、いろんな相手に対する情報を勝手に作りだしてしまうという不利な面も持っています。

思考によって作り出されたものは、その時の現実での経験よりも、大きな影響を及ぼすことも多いのです。

思考が作り上げた相手へのイメージは、あなた自身の今までの経験の記憶を無意識に再生し始め、目の前の人はその人のことを知らないにもかかわらず、あなたの知っている属性を持っているに違いないと考えてしまいます。

人の認知の仕方は、カメラなど機械が捉えるものとは異なり、いわば自分の都合のいいようにバイアスを掛けてものを見たり認識しようとします。

たとえば、相手の顔を写真のように正確に固定されたイメージで記憶していたのでは、相手がその時と異なる服装や髪型などに変わったら別人だと思ってしまうかも知れません。

実際には知っている人を見かけたとき、どこを認知しているのか自分でもよくわからないまま、全体としてそれが自分の知っている人だと気づくものですね。

そこでは、曖昧に相手を捉えることが、厳密さよりも役に立つのです。

ですからむやみに正確に細かく認知するのではなく、あえて曖昧さを許して認知するという認知の仕方が発達してきたのでしょう。

この事は、実生活においてはそのほうが都合が良い面も多いのですが、一方で似たような対象を同一視してしまうということにもつながります。

過去に似たような見かけの人を知っていると、その人の人柄や内面について何も知らないのに、過去に知っていた人と同じ属性を持っているように錯覚するということも起こってきます。

これは別に「面倒だからこの人も同類だと思ってしまおう」などと意識してやっているわけではありません(中にはわざとそうする場合もあるかもしれませんが)。

全く未知の人では不安だから、無意識に相手を自分の知っている人に作り上げたくなっているわけです。

一概にこの傾向がマイナスに働くとは限らないのは、先ほど述べたとおりです。

しかし、プラスの面の主なものは、毎回相手を観察し直さないとわからなくなったのでは効率がよくない、すぐに相手を認識できた方がいいだろうといった、あった方が便利である程度の働きが中心ではないでしょうか。

それに比べて、相手をありのままに見ないで、自分の都合のいい人物イメージに書き換えてしまうという働きの方は、人間関係のトラブルの原因を作りだすという、よりやっかいな事態の引き金ともなります。

たとえば、充分に相手の情報もないのに、見た目だけでイメージを作り上げて、この人は自分の苦手な人、近づかない方がいい人と思ってしまうと、せっかくの出会いの機会を閉ざしてしまうでしょう。

あるいは逆に、過去に好意を感じた人と似ているからといって、まだよく知らないうちから相手を信用しすぎて失敗してしまう、といったこともあるかも知れません。

ですから、ここで相手をブラックボックスとして観るということを思い出せばいいのです。

相手に一旦ブラックの箱をかぶせてしまいましょう。

そうすれば、実際には見えていなかったもの(思い込みで見えると錯覚していたもの)が姿を消します。

そして相手が実際に表現してくれた情報だけを、ありのままに認識することが出来るようになります。

相手についてまだ知らない面も、きちんとわかっていますから、必要であればその情報を自分で作ったりせずに、相手に確かめるという行動もとれるようになります。

人間関係で悩んでいる人の中には、相手の本当は見えていない部分を、勝手に自分で作りだしては、それを非難、攻撃している人がいます。

客観的に見ればこれは不可解な行動なのですが、本人は自分の思考の中で現実だと錯覚してそれを繰り返している場合が多いのです。

これなど、ありのままに相手を見て、知っていることと知らないことをしっかり認識すれば、簡単に避けられる過ちなのですが、放置すると非常にやっかいな問題に発展する可能性があります。

背伸びをする女の子

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こんにちは(^^)

今までの知り合いに、似ている人と出会うと、自分で勝手に
その人の性格をつくりあげてしまう事、ありますね~。
当然、別の方なので、性格が全然違うはずなのに、
”ズレ”を感じて、不思議な気分になった事、あります。

勝手に作りあげるので、ストレスを感じてしまうのですね。
何事も、あれこれと考えすぎるのは、やめた方がいいですよね^^

Re: こんにちは(^^)

> 今までの知り合いに、似ている人と出会うと、自分で勝手に
> その人の性格をつくりあげてしまう事、ありますね~。
> 当然、別の方なので、性格が全然違うはずなのに、
> ”ズレ”を感じて、不思議な気分になった事、あります。
>
> 勝手に作りあげるので、ストレスを感じてしまうのですね。
> 何事も、あれこれと考えすぎるのは、やめた方がいいですよね^^

少し話題と離れますが、老子の「知足」という考え方について

必要なものを手に入れたら理想の状態になって何かが始まるという考え方
これが根強くあるんじゃないかと思うのですが、それは今までのいつも右肩上がりで発展するという前提が染み込んでいるからです。

電力は使いたいだけ使えるわけでないとか、そんな限界を見ようとしてこなかった時代から視点を切り替えて、
たった今自分が持っているものだけがすべてだと考えてそこからスタートすれば、随分違って世界は見えて来ると思います。
それは足を知ること、止まるところを知ることにつながってきます。

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