« ホーム »

莫妄想(まくもうぞう)?

以前、『莫妄想(まくもうぞう)』というタイトルで文章を書きました。
今回は、このテーマを前を離れて別の視点から見てみたいと思います。

その前にまず、「莫妄想(まくもうぞう)」ってなんのことというのを前回の文章から引用します。

禅でいわれる「莫妄想(まくもうぞう)」とは、「妄想(もうぞう)する莫(な)かれ」ということです。

さてこの「妄想(もうぞう)」ですが、一般に言う妄想とは、読み方も違いますが、その意味合いも異なります。

一般に言う妄想とは「根拠もなくあれこれと想像すること」といった意味で、主観的に根拠のないことを真実であるかのように思い込む状態や、その想像している内容のことを言いますね。

禅語でいう「妄想(もうぞう)」の方は、相対的で2元対立すること、たとえば善と悪とか、正しいと間違いのようなことに対して、片方にとらわれてしまうことを言うようです。

つまり、私は正しいと思い込むとか、自分は善人で、あの人は悪人だとか思ってとらわれてしまうことです。

莫妄想(まくもうぞう)


私達人間は「考える」というの能力を発達させてきました。
考えることは、文明を発展させ、いまもそれは進歩を続けています。
それが例えば、先日の「はやぶさ」の活躍のような成果にもつながりました。

ロケットにつかまるビジネスマン


これは「考える」という能力があればこそだったのでしょう。
しかし、一方で「考える」という能力が私たちを苦しめるという働きにつながることもあります。

考えてもわからないことまで、いつまでも答えをだそうと考え続けようとしてしまうのです。
科学の進歩を見ていると、考えさえすればいつかは何でも解明されると信じたくもなるでしょうが、実際にはいくら考えてもわからない事というのはいくらでもあるはずです。

たとえば、ものごとは常に変化しているし、自分を一瞬たりとも同じ状態でいる訳ではないのです。
そんな変化するもの同士の関係は、この先どうなるかはわからない。
予測可能と言うには程遠いのが現実ですから、未来を完全に予測しようというのは不可能なことなのです。

ですが、この不可能なことをしたがるのも、人間の「考える」という能力の一端に潜んでいるようです。

「莫妄想」ということばも、わかりやすく言えば「わからないことは、考えるな」ということです。

しかしそう言われて、「そうか考えなければいいのか」で了解できて、考えるのをストップするというのは実際にはできません。
あらゆる考える能力も、全部をなくしてしまうのであれば可能かもしれませんが、都合のいいことだけ考えないように切り替えることはできないでしょう。

あるいは、普段から大まかに考えるタイプの人もいれば、何でもあらゆることを考えて準備しておきたいというタイプの人もいるでしょう。
特に後者のような人が、これからは「考えないことにする」と言ってみたところで、ほんの5分も続かないことになってしまうでしょう。

ですから、考えるのをやめるのではなくて、無駄なことを考えることをいかになくすかの工夫が必要であるということではないでしょうか。

前置きが長くなりましたが、今回の別の視点という話に入ります。
それは、パソコンなどのコンピュータのアプリケーションソフトを見ていて思いついたことです。

私は以前パソコンのプログラムを書く仕事をしていました。
私たちが、パソコンや携帯電話などでアプリを動かすときに目にする、ウインドウや様々な部品をどのように配置して動作させるかという仕組み(GUIといいます)もそのひとつです。

私がやっていたのは主にパソコンが対象でしたが、最近は携帯電話や、iPhoneなどのスマートフォンが登場してくるにつれ、携帯端末もパソコンの代わりをするようになってきています。

携帯端末がパソコンと大きく違うのは、なんといっても画面のサイズです。
小さな画面の中で、どのように操作すれば目的の機能を呼び出して仕事をさせられるを、いかにわかりやすく、また少ない動作で使えるようにするかという点がポイントになります。

そんな工夫をしながら作られている、携帯版のアプリを見ながら思ったことのひとつはこういうことでした。

「いま見えていない」機能にどうやれば行き着けるかを、いかに不安に思わずにわからせられるか、ということです。

携帯端末通信中


携帯ですら、すでに覚えきれないほどの機能を持っている中で、スマートフォンはさらに多くの機能を担うことになってくるでしょう。

「そんな多くの機能をすべて覚えないと使えないと思い込んで身動きできなくなる。」
これが「考える」という能力の誤用なのです。

携帯版のアプリでは、一度に見せられる内容が限られています。
そんな少ない情報ですが、いま見えているボタンなどを操作していけば、必要な機能を呼び出すことができると安心出来るようなアプリを作ることが必要です。

できるだけ見たままで直感的にわかるものが、分かりやすく使いやすいアプリだと言えます。

そして、途中に何が起こっているかをしらなくても、不安を持たずに、いまは見えていないけれどいつかキチンと動いてくれると確信できるものがいいのです。

画面ではどうなっているかわからないし、ちゃんと動いているのだろうかと不安を抱かせるようでは、不親切なGUIなのです。

動きが見えない場面では、動作中だという表示をしてあげることや、中で何が起きているかがわからなくても、ユーザーが見ていて不安を持たないような表示や、操作手順をうまく作ってあげることです。
また、ユーザーが知らないでいいことは、知らないままでもちゃんと結果にたどりつけると、安心出来るようにしてあげることです。

携帯電話寝てる


「いま目の前に見えないものを確信できること」
これをストレスなくできるのがいいのです。

・ボタンなどを操作した反応がユーザーにはっきりわかること。
・時間がかかる処理は、それがユーザーに分かるようにする。
・結果が画面に現れない処理は、正常終了か異常終了かをユーザに知らせるのを省略しない。
・必要な確認処理を動作の前に提示する、また不要に確認処理を多用しない。

これだけでもうまく守るれば、ユーザーの不安を解消できます。
また、それはユーザーが知らないでいいことを、気にしなくても済ませられるという重要な点も含んでいます。

この親切なGUIこそが、私たちがストレスに晒されずに生きる上でも参考になるのです。

私たちは、コンピュータが裏でどんな動作をしているかを知らなくても、動いてくれると信じているから不安にはならないのです。
同じように、予測不可能な未来でも、信頼できていれば不安になったり、悩んだりしないでいられるわけです。

ところが、手際の悪い通知の仕方や確認処理がはいると、本当に正常に動作しているのか不安になる可能性があります。
いったん信用を失うと、あらゆることが不安になってきます。
動作は正常に完了したけれど、本当に正しい結果が得られたのだろうかなどと、余計な不安が生まれてくることも考えられます。

しかし、肝心の処理は同じものが動作しているのであれば、それは見えないけれど信頼できるもののはずなのです。

信頼していいことを疑いだすのが、苦しさをつくりだします。
信頼できることは、見えなくても信頼して任せてしまう思い切りがどうしても必要になります。

それが「いま目の前に見えないものを確信できること」なのです。

全部を分かっていなくても、いま見えることに対処していけば目指すことは達成できると信じられるなら、「考える」能力は私たちを苦しめなくても済むのです。

予測できない未来に不安を持つこと。
考えてもわからないことを考えようとすること。

これを排除できるようにするのが、「いま目の前に見えないものを確信」した状態で生きるということです。

それには、いちいち考える必要のない関係性はあらかじめパッケージ化してしまうことです。
プログラムの中に埋め込んでしまえば、中でどう動いているかを毎回気にしなくていいのです。
しかも、それは中が見えなくても正確に期待した結果をもたらしてくれると信じられるのです。

あとは、いかにうまくパッケージ化して、中が見えなくても有効に働くブラックボックスを創り上げるかです。

「莫妄想」と唱えれば、それが可能だという人はそれでいいかもしれませんが、そこまで行かないというのなら「いま目の前に見えないものを確信できる」ような仕組みを自分なりに作っておくのです。

それを使い出したら、あとは考えずに任せておけるような仕組み、それは人によって異なるでしょうが、なにか思い当たることがあるはずです。
なぜなら、かつてはそのようにして生きてきたはずだからです。

次回は、もう一つ思いついた点を書きたいと思います。
もうひとつの不安を消す仕組みです。


気に入っていただけたら応援お願いします ↓↓
 人気ブログランキングへ にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 癒し・ヒーリングへ
http://www.blogpeople.net/addlink.jsp?n=1&u=http%3A%2F%2Fpaostao.blog66.fc2.com%2F&ti='+escape(document.title),'blop','scrollbars=no,width=475,height=350,left=75,top=175,status=yes,resizable=yes'));">このブログを登録 by BlogPeople




[関連記事]
莫妄想(まくもうぞう)


関連記事

ACR WEBブログパーツ

テーマ : 心と幸せ
ジャンル : 心と身体


にほんブログ村 メンタルヘルスブログへ にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 癒し・ヒーリングへ


現実とあなた自身のずれがなくなるほど、あなたは無理している自分を発見できるでしょう・・・
思考と感情からの解放~そして現実のみを信じる3ステップ|ヒーリング・スピリチュアル | ココナラ

スポンサード リンク







コメントの投稿

非公開コメント

おはようございます(^^)

スマートフォンの機能の多さには驚きますね~。
私はドコモの携帯ですが、この携帯の機能に関して、ほとんど娘に教えてもらいました^^
こういうものは子供の方がスムーズに入っていけますよね。
まさに画面をみてその指示通りにどんどん進んでいくという感じですね。
直感で前に進んでいくという、子供の感性、私も見習いたいものです。

Re: おはようございます(^^)

> スマートフォンの機能の多さには驚きますね~。
> 私はドコモの携帯ですが、この携帯の機能に関して、ほとんど娘に教えてもらいました^^
> こういうものは子供の方がスムーズに入っていけますよね。
> まさに画面をみてその指示通りにどんどん進んでいくという感じですね。
> 直感で前に進んでいくという、子供の感性、私も見習いたいものです。

携帯のマニュアルは相変わらず進歩しませんね。
まだまだ作る側の視点で書かれているような気がします。
使う側の立場で作成すれば、もっと分かりやすくなるような気がしますが、
どんどん新機種を出していく中、他のことに気を取られて余裕はないのかもしれません。

直感で進むという能力は、頭が硬くなってしまうと失われてしまうもののようです。
思考を使うことの両刃の剣とでもいいましょうか。


sidetitle最新記事sidetitle
《最近7日間の人気順位》
~ランキング全体をみる~
~ランキング全体をみる~

sidetitle最新コメントsidetitle
sidetitle全記事表示リンクsidetitle
過去の記事はこちらから↓

全ての記事を表示する

sidetitleブログ紹介sidetitle
☆~新刊⌒☆
☆ちゃん見るシリーズ☆


好評発売中


アルファポリス
第2回エッセイ・ブログ大賞
特別賞『タオに生きる』 pao
WebコンテンツPickUP!タオに生きる
【 エッセイ・日記・blog > blog 】
老子の教えに学ぶ
老子のいう「タオに生きる」ということはどういうことなのか。さまざまなアプローチから、自らの考えや学んだこと、思ったことが綴られています。心をやすめ、身体をやすめ、穏やかで落ち着いた生活をしたい……そう願う人たちにとって、ヒントに溢れたブログです。


ez-HTML





PRR
sidetitle月別アーカイブsidetitle
sidetitleカレンダーsidetitle
11 | 2016/12 | 01
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
sidetitleにほんブログ村sidetitle
sidetitleお世話になってますsidetitle
※FC2ブログのリンクですが、なるべくblogpeopleのリンクをお願いしています(右サイドのお友達リンク)
このブログをリンクに追加する
sidetitleスポンサード リンクsidetitle
sidetitleアクセス情報sidetitle
sidetitleジャンル・ランキングsidetitle
[ジャンルランキング]
心と身体
48位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
スピリチュアル
16位
アクセスランキングを見る>>

sidetitle検索フォームsidetitle


もう一つの「タオに生きる」カテゴリー別
Screen Shot_30p ※徐々に更新しています
タオに生きる(人間関係)
タオに生きる(アドバイタ関連)
タオに生きる(YouTube#1)
タオに生きる(YouTube#2)


[上位タグ20]
感情、莊子、思考、怒り、罪悪感、老子、いまここ、人間関係、バイロン・ケイティ、交流分析、タオ、エックハルト・トール、ありのまま、許す、YouTube、老荘思想のコラム連載、不安、過去、無為、OSHO

sidetitleRSSリンクの表示sidetitle
sidetitleアクセスランキングsidetitle
訪問いただいているサイト
(週間 木曜日リセット)
※こちらでタイトルを入れさせてもらっていますが、出したくないとか変更したいという方はご連絡下さい。

sidetitleカテゴリsidetitle
カテゴリーを追加し整理しました。 バイロン・ケイティ、エックハルト・トール、ガンガジ、ムージ、OSHO
sidetitleQRコードsidetitle
QRコード
sidetitleお友達リンクsidetitle
FX