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説明しないでそのままを見る

おとなのひとはじぶんではまったくなんにもわからないから、子どもはくたびれてしまう。
いつもいつもはっきりさせなきゃいけなくて。
サン=テグジュペリ


王子さま

大人になるとつい今までの経験を利用して、いま眼の前のものごとを処理してしまおうとします。
なんとか自分の蓄えた知識だけを当てはめて、この状況も乗りきれるはずだと考えるのです。

したがって、何かをやろうとするとき、まずそれの説明が必要になります。
何のためにそれをやるのか、そのことで何が得られるのかを予め承知した上で、初めて行動を起こそうと考えるわけです。
ですから、ただ楽しそうだからこれをやってみようと言い張る子供に対し、なぜそれをやるのか説明しなさいといってしまうのです。
「こっちの方がよさそうだからこっちに行こう」と言いはる子供に対し、説明できるデータがないときの大人は無力な存在になってしまうのです。

子供は、経験の蓄積がない分、失敗に終わることも多くなるでしょう。
しかし、それでもリスクを犯してもそれをやってみようとする大胆さを持ち合わせています。
また、そのリスクを負う覚悟があるから、真剣に感性を研ぎ澄ませてことにあたります。

大人は、今までの経験から目の前のことを処理しようという発想が先にたってしまいます。
なんとか今までの蓄積を利用して、新しい経験なしにことにあたりたいと、どこかずるい考え方をしてしまうのです。
ですから、感性に頼って選択するのではなく、分析し過去のデータから説明を試みようとするのです。

これらは、どちらか片方があればいいという問題ではないでしょう。
しかし、大人も大人モードの発想だけではなく、リスクを犯しても説明をつけずにその時の状況に飛び込んでみるという発想も忘れてはいけないものだと思います。

もちろん大人は今までの経験の蓄積を利用出来るのですから、それを捨てる必要はありませんし、何でも新しいことに挑戦すればいいというものでもないでしょう。
そもそも大人になって、チャレンジを忘れてしまい「ずるい方法」で対処することを覚えてしまうと、それをまっさらにして取り組むのはもはやできないことかもしれません。
方程式で解くことを覚えてしまうと、〇〇算で説くような発想が失われてしまうようなものです。

お父さんと子ども


今までの経験だけをクリアして、大人の発想だけ残して、私たちが例えば小学1年生に戻されてしまったらどんなことになるでしょう。
今までの経験で処理しようとしても、それがありません。次々に起こってくる新しい経験の連続に、大人の発想で乗り切ろうとしてもできないので、すぐにノイローゼになってしまうかもしれません。

ですから、大人の発想だけに頼らずに、子供のリスクを恐れない感性に頼る発想を、時には取り戻すことを考えた方がいいでしょう。
何でも今までの知識で処理しようとすれば、昔のSFに出てくるような頭だけが巨大な火星人のようになってしまいます。

私たちは、得てして今までの自分の経験の蓄積だけを利用して、それを変えることを拒否しているために、新しい事態に対して「変える必要などないんだ」という理由をせっせと説明ばかりしています。

今までのやり方をなんとかそのままにしたいと変化を拒むかたくなな態度が、周りの状況の変化に対応できない自分との間で葛藤を生じてしまうのです。

状況の変化が十分に大きくて、今までの自分の姿勢では無理があることを素直に認めれば、今までの自分を捨ててでも新しい取り組み方を選択することができます。
ですが、これは予想以上に難しいものです。
今までの自分を全面的に捨てるというのは実際には無理な話です。

なんとか今自分が持っているものを活かしながら、新しい事態に対して柔軟に変化できる自分をつくりだしていきたいのです。
両者のバランスをいかに取っていくかが重要なのです。

大人になってからはだんだん変えることが難しくなってしまう経験の蓄積ですが、せっせとそれの正当性を説明して変化を拒む態度はいずれ問題を生じてしまうでしょう。

そんな時には、今までのやり方にとらわれずにスパっと切り捨てて、大胆な新しい発想を取り入れることが必要なのです。
なんとか今のままでやって行くべきだという理由を説明する自分に納得しないで、子供の素直さで新しい世界を切り開くことが必要とされているのではないでしょうか。

説明する子供

 だから、ぼくがそのひとたちに、「あのときの王子くんがいたっていいきれるのは、あの子にはみりょくがあって、わらって、ヒツジをおねだりしたからだ。ヒツジをねだったんだから、その子がいたっていいきれるじゃないか。」とかいっても、なにいってるの、と子どもあつかいされてしまう! でもこういったらどうだろう。「あの子のすむ星は、しょうわくせいB612だ。」そうしたらなっとくして、もんくのひとつもいわないだろう。おとなってこんなもんだ。うらんじゃいけない。おとなのひとに、子どもはひろい心をもたなくちゃ。

あのときの王子くん
LE PETIT PRINCE
アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ Antoine de Saint-Exupery
大久保ゆう訳
青空文庫より




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こんにちは(^^)

本当に子供の発想は柔軟なので、ハッとするような事がありますね~。
できれば子供には、小さいうちに色んな経験・失敗をして、そこから学んで欲しいな~と思っているんですけどね。。。

算数の方程式は、丸暗記するのではなく、どうしてその方程式になるのかを考えることができる子供になって欲しいと思っています。
むずかしいですけどね^^

Re: こんにちは(^^)

> 本当に子供の発想は柔軟なので、ハッとするような事がありますね~。
> できれば子供には、小さいうちに色んな経験・失敗をして、そこから学んで欲しいな~と思っているんですけどね。。。
>
> 算数の方程式は、丸暗記するのではなく、どうしてその方程式になるのかを考えることができる子供になって欲しいと思っています。
> むずかしいですけどね^^

「おとなってこんなもんだ。うらんじゃいけない。おとなのひとに、子どもはひろい心をもたなくちゃ。」
というセリフにはやられましたね。

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