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過干渉、過保護、過剰適応

子育てについては、親や祖父母からの過干渉、過保護が問題にされることがあります。

過保護と言う言葉からは、子どもを甘やかし過ぎるという印象を持たれるかもしれませんが、成長の過程の必要な段階で子どもが甘えられないでいることは、これもまた別の問題を起こします。

まずは、子どもはいつも自分を守ってくれる存在がそばにいることで、自分が安心してやっていけるという自信を持たなければなりません。
つまり、自分はここにいていいんだ、自分がただいることを喜んでくれる親が身近にいてくれると感じられるだけ、甘えられる期間をもつことも必要なわけです。

この段階で、そのままの自分を受け入れることにつまづきを生じなければ、自分が存在していいことや、いらない人間ではないということを確信することが出来ます。
これが大人になってからも、無条件に自分を受け入れられるかどうかに関わってくるわけです。

おもちゃで遊ぶ子ども


ところが、子どものためにやっているように見えていながら、問題を作ってしまうのが、過干渉、過保護というものです。
これは、子どもが自分でやろうとすることを、親や祖父母といった身近な存在が先取りしてしまい、子どものかわりにお膳立てしてしまうということです。

これを続けられると、子どもは自分の頭で考えたり、悩んだり試してみたりすることが出来ません。
子どもが自分の手でやってみて、失敗したりうまくいったりを繰り返して、達成感を感じたり自信も生まれてくるわけですが、それを親が先取りして手を出してしまうことがその機会を奪ってしまうのです。

子どもだから失敗しそうで心配だし、危なっかしいからと言ってかわりに手出ししないで、そういったことを最小限にとどめなければなりません。

子どもにしてみれば、ちょっと自信ないけど試して見ようかなとようやく勇気を出してやろうとした時に、親がやってあげるよと言って横取りしてしまうと自分の経験を積み重ねることが出来なくなります。

また、自分の自発的なやる気を見せるたびに、お前には無理だからお母さんにまかせなさいといわれてしまうと、自分では考えたり行動しない方がいいんだと決めてしまう可能性があるのです。
これが、子どもが自分の考えを使わずに、親の考えにかわりをまかせてしまうという共生関係をまねいてしまいます。

このような過干渉で育てられた子どもは、自分で何かをやり遂げたという感覚を持てないため、親がそばにいないと極端に自信のない臆病な子どもになってしまいます。
そして学校や社会に出てきた途端に、いきなり自分で考えたり行動しろと言われるわけですから、どうしていいのかわからなくなってしまいます。

自分で考えるなと言われ続けてきたわけですから、何か問題が生じても自分で責任を持たず、すべてまわりのせいにしてしまうようになるのも、この過程を考えれてみれば当然なのかもしれません。

褒める父子     悩む女の子


ところで、もうひとつの「過剰適応」というのは子どもの側のありかたです。

最初の方で述べたように、幼い頃に自分がそのまま存在することにたいして、充分な信頼感をそだてられた人にとっては、他人からの賞賛や承認がたまたま得られなかったとしても、ぐらつかないで自分を受け入れていることが出来ます。

ところが、これが充分に育ってこなかった子どもは、自分の存在価値に対して不安を感じていますから、それを埋め合わせるために、他の人からの承認や賞賛の言葉を頼りにするようになります。

そういった子どもは、ほめられている間は、自信を持って行動できますが、軽く扱われたり、叱られたりすると途端に自信を失ってしまうのです。
そしてまた、親や大人が喜びそうなことに焦点を合わせようと無理していますから、自分の考えをはっきり言ったり、反論したりすることが出来なくなってしまいます。
これが「過剰適応」と呼ばれる状態です。

このような子どもは、見たところ聞き分けがよくていい子に映ります。
親にとっても、この子は兄弟の中でも手のかからない子どもだと思っているかもしれません。

しかし、「過剰適応」している子どもにとっては、いつも自分の存在価値を確かめるために、誰かの賞賛を探し求めていなければならず、それが受けられなかったらどうしようという不安がつきまとっているのです。
大人から見ておとなしくていい子に見えても、本人はとても苦しい状態にあるわけです。

このような子どもは、やはり自発的な行動を控えてしまい、大人の顔色をうかがうことになってしまいます。

大人が認めてくれるような結果を出して褒めてもらおうという意識が強いですから、学校の成績とか能力面での向上心は強くなるかも知れません。頑張り屋さんである可能性も高いでしょう。

しかし、自分を認めさせるために、それなりの評価を受けられるだけの能力を示せているうちはよくても、いつでも自分だけがいい結果を出せるわけではありませんから、いずれ限界を感じるときが来てしまいます。

まわりからの評価の獲得にうまくいかなくなったときに、自分への承認の根拠を失うわけですから、そこでどれだけ無条件に自分を認めることを取り戻せるかが重要になってくるわけです。

それがうまくいかないと、子どもであればおとなしかったのに急に切れてしまうようになったとか、大人であれば深刻なうつ病を発症する原因となったりもするわけです。

大人になっても、成果を上げることに異常に執着する人の場合、成果を重視する社会にあっては方向が一致しているので評価を受けるかもしれません。
しかしその根底に自分を受け入れられないことへの恐怖が潜んでいるとすれば、いずれ限界を感じたときに深刻な問題を引き起こす可能性があるといえるでしょう。

どこかで立ち止まって、条件付きの承認ではなく、自分への無条件の承認を育てることを考えた方がいいのかもしれません。


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おはよう~

子供が起きちゃう前の応援ぽちです。

こんにちは(^^)

子供が甘えてくること、反抗的な態度をとること、成長過程では必要なことなんですよね~。
反抗されても、うまく対応しないといけませんね。
娘も自発的な行動をできるような子に育って欲しいと願っています。
今のところは何とか大丈夫かな…中学生なってからむずかしそうですね。

Re: こんにちは(^^)

> 子供が甘えてくること、反抗的な態度をとること、成長過程では必要なことなんですよね~。
> 反抗されても、うまく対応しないといけませんね。
> 娘も自発的な行動をできるような子に育って欲しいと願っています。
> 今のところは何とか大丈夫かな…中学生なってからむずかしそうですね。

「そのままで自分は受け入れてもらえるんだ」という信頼感がすべてのベースになるんだと思います。
この確信が持てる子どもは、少々のことがあっても何とかやっていけるものですね。

No title

「過剰適応」のほうがうちの子は心配かもしれません。
どうなんだろう。
じっくり考えて見ます。

甘えられるのも必要ですか。
いまのところは大丈夫だと思いますけど、共働きなので気をつけなきゃいけないですね。

Re:こちくんさん

> 「過剰適応」のほうがうちの子は心配かもしれません。
> どうなんだろう。
> じっくり考えて見ます。
>
> 甘えられるのも必要ですか。
> いまのところは大丈夫だと思いますけど、共働きなので気をつけなきゃいけないですね。

自分の存在に対する安心を充分獲得できた上で、次は自信を育てるという順序ですね。
早く自信をつけさせようと焦って、成果主義に陥らないようにしたいですね。
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