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寵辱には驚えるが若し(ちょうじょくにはくるえるがごとし)

寵愛と屈辱は人を狂ったようにさせてしまう。
それは大きな患いを自分の身体のように大切なことだと思ってしまうようなものである。

これはどういうことかといえば、自分が人から寵愛を受ければ喜んで興奮し、逆に屈辱を受ければ失望してやはり興奮してしまうということだ。これを「寵辱には驚えるが若し」というのだ。

老子道徳経 第十三章


この老子十三章の後半では、こういった名誉とか恥に動かされるのではなく、自分そのものを捧げる覚悟があるものに天下を任せるべきであるという意味の文章が続いています。

自分が評価されたことを、何らかの方法で知ったときに上機嫌になり、途端に自己評価を高めるのですが、逆に自分の評価を認めてもらえなかったり、期待した評定をもらえなかったりすれば、世をすねたり落ち込んだりしてしまうものです。

しかし、そういった名誉を追いかけ、他人からどう評価されるかが、自分の価値を決めてしまうのだと考えることでいいのでしょうか。
そうではなく、自分そのものの価値はそんなところにあるのではないのだと信じたいことでしょう。
ここには、「もっと大きなものにつながっている別の自分がいるのだ」と信じて平然としていればいいと思うのです。

父親と娘2


ところが、そうはいっても自分の普段のこころの動きを正直に見つめていれば、いかに他の人からどう評価されるかで、心が揺れ動いてしまっているのかを感じることでしょう。

これは、今までも何度か書いてきましたが、自分が親とかまわりの育ててくれた人から少しでも注目を受けようと努力してきたことに由来しています。

「自分は存在するだけで、まわりの人に受け入れてもらえて、手助けや愛情を受け取る資格があるんだ」ということをどれだけ信じられているか、これが大きく関与しているのです。

容易にそれを受け入れられる人は、それを信じられる状況を豊富に経験してきたのでしょうし、残念ながらそういうことに恵まれなかった人は、何とか自分をアピールしてまわりを認めさせなければならないと考えていくことでしょう。

それは、単純にどちらか片方だと言えるようなものではなく、ひとりひとりその現れ方は違っているでしょう。
ひとによって、ある面は容易に自分や他人を信じられるけれど、特定の場面では自信を持てないといった違いもあることでしょう。

しかし、ここで注意したいのは、無条件に自分を受け入れたり、他の人から受け入れられることを信じることが、本来のあり方なのだろうということです。

それを信じることが難しい場面もあるでしょうが、「だから自分はその価値があることを人に見せて証明するしかないのだ。」と考えて、それこそが自分の生きる道であるかのように錯覚しないことが必要だと思います。

結果の非難


たしかに、今の社会は測定できるような能力を獲得して、それを人に示して評価されることを理想とするような傾向があります。
社会のために何らかの能力を示せてこそ、その人の存在価値があるというのが、疑いようのない常識のようになっています。

しかし、その人の存在を評価することなど、誰かに出来ることではないでしょう.
ましてや、今の社会が基準とするような特定のことだけで、それを評価出来るものでしょうか。
社会の常識に毒され切っていないで、自分の正直な判断力を使って見れば、それはすぐにわかることだと思います。

承認されることに不安を持つ人は、他者からの承認がないとやっていけないと考えるため、絶えずまわりの顔色をうかがって、どっちがほめられるだろうかと、気にしながらいつも何かを達成しなければなりません。

そのような強迫観念にとらわれて、自分で高い目標を設定して、自分の努力をすべてそこにつぎ込んでいかないといけないわけで、常に苦しさがつきまといます。
「仕事とは苦しいもの」という、わかったようなわからないような言い訳をして納得し、社会もそういっているはずだと、また自分の位置を確認しなければなりません。

無条件の承認を受け入れられるためには、そのような強迫観念から脱却することを決心しなければなりません。
そんな外からの基準でしか自分を安心させられない体質を、根本から変革しようと考えなければなりません。

今の社会に生きていれば、元の状態に戻ってきなさいと常に誘惑されます。
自分の内面の基準で生きるなんて言っていれば、たちまち社会から取り残されてしまいますよ、まわりの人と同じようにしないと怖い目に遭いますよと脅かされるわけです。

「常に新しい目標を立てて頑張ってます。」
この言葉が、誰かまわりの人に向いているなら、いつまでもはてしないマラソンが続くことになります。
しかし、自分に向けての決心ならば、結果がどうであれ、それで自分が打ち砕かれるようなことはないでしょう。

外の基準でしか自分の評価をできないことは、どれだけ頑張っていようとも、結果次第でたちまち歓喜したり奈落の底に落とされたりする危険にさらされ続けることになるのです。

どちらを選ぶかは、簡単な選択ではないかもしれません。
しかし、どちらにしろ、確実な結果を保証してくれるようなものは、どこにも存在しないことは認識しなければならないでしょう。

「寵辱には驚えるが若き」自分からどれだけ解放されるか、挑戦してみる価値があることだと思います。


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こんにちは(^^)

小さい時に、お父さんお母さんに受け入れてもらうことの大切さ、
大人になってからつくづく感じますね~。
小さい時の育ちが、社会人になってからも色んなところにあらわれているような気がします。
自分に向けた決心に自信を持てるようでありたいですね…。

Re: こんにちは(^^)

> 小さい時に、お父さんお母さんに受け入れてもらうことの大切さ、
> 大人になってからつくづく感じますね~。
> 小さい時の育ちが、社会人になってからも色んなところにあらわれているような気がします。
> 自分に向けた決心に自信を持てるようでありたいですね…。

自分が充分受け入れられていると感じられる人は、自分はこっちを試してみるといって
他の人と違うことを自分ひとりで始めることにためらいを感じません。
何気ないことですが、こういったところにも現れてくるんですね。
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