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言葉で説明出来ないものを見直す

あざやかな説明を聞かされると、うーんなるほどと感心して、きっとそれは真実に違いないと思ってしまうのは誰しも経験することでしょう。

たしかに説明は首尾一貫していて、説得力を持っていましたが、それはひとつの解釈でしかないことを忘れてはなりません。

たとえば、科学的に証明されているという言葉を使われると、私たちのほとんどは無条件に信じてしまいたくなります。

しかし、科学もその前提や論理があってこそ成り立つものであり、そこで説明されているのは現実の一側面でしかないことを忘れてはなりません。

そして、もっと重要なのは、見事な説明が成り立つのは、説明出来ないことを切り捨てているからかも知れないという事実に注意することです。

言葉で説明出来ることは、説明出来ないで残されていることのごく一部でしかないこと、言葉に含まれないでいることの中にこそ、もっと重要なことが隠れている可能性を忘れてはいけないのです。

医師の説明と老人


言葉で説明していない部分がいかに重要かということを示す例として、何かを買い物する場合を考えて見ましょう。

あなたは、なにか関心のある商品を実際に見てみようと思ってお店に行ってみます。
あったこれだ、と言ってそれをあれこれと見ていると店員さんがやってきます。

いくつかやりとりするうちに、あなたはその気になってそれを購入します。

「なぜこれを買ったのですか?」と聞かれると、あなたはその商品の優れた点や値段が割安だったからといった理由を説明します。
「それと、店員さんが感じよかったから」と軽く付け加えるかもしれません。

しかし、その論理的な説明の多くは「あとずけ」といったものであって、実際は最後にぼそっと付け加えた「店員さんが感じよかったから」と言う理由が最も大きな理由だったかもしれないのです。

慣れていない販売員は、マニュアル通りに隅から隅まで説明しようとします。
しかしお客さんからすると、自分の関心のないことはそんな説明はいいよ、面倒だなと感じてしまうのです。そんなことより、もっと自分が迷っていることについて、新しいことを教えてくれないかなあと思っているわけです。

これに対して、ベテランの販売員であれば、お客さんが何に関心を示しているかに注目して、その注目を発展させられるように手を貸すことを考えます。
説明を初めても、お客さんの関心がそこにないと見れば、すぐに説明を打ち切ってどこに関心があるかを探ろうとするでしょう。
そしてある所に来ると、頃合いを見てそこまででお客さんが示してきた関心事や、迷っている点を解消できるポイントを整理して最後の一押しをしてあげようとします。
いわゆるクロージングというものですね。

店員(洋服)


お客さんもある程度は購入を検討して店に足を運んでいるわけですから、あとは迷っている気持ちをスッキリさせて決断への一歩を踏み出したいという気持ちがあるわけです。
そういうお客さんにとっては、自分を決断させてくれる説得が必要なのです。
自分が、購入するのももっともだと納得させられるだけの説明や、決断への一押しを欲しがっているのです。
あるいは、この商品を自分が欲しがっているのは、こんな理由があったのかと気づかされたりすれば、販売員に感謝したくなるかもしれません。

それを見抜けない店員が出てきてしまうと、せっかく購入しようと思っていたお客さんも、見当外れの説明をされて、余計に混乱し「今日はやめておこう」と思ってしまうかも知れません。

お客さんは「説明してください」と言うかもしれませんが、それを真に受けて延々と無駄な説明をしたのでは退屈させてしまうだけです。
本当に欲しいのはそんな言葉の説明ではなくて、言葉にはならない決断に向けての後押しなのです。

少し話が販売の方に偏ってしまいましたが、話を最初に戻しましょう。

言葉で説明出来ることは、説明出来ないで残されていることのごく一部でしかないこと、言葉に含まれないでいることの中にこそ、もっと重要なことが隠れている可能性を忘れてはいけないのです。

それは、誰か他の人に説明する場合だけではありません。
もしかすると、それよりも重要かもしれないのは、自分自身への働きかけです。

たとえば、自分の苦手なことや、人に見せたくないと思っている部分は、それらを自分の「欠点」とか「弱点」、あるいは「汚点」という名前で捉えているかもしれません。

そのような言葉を使っていると、それらは自分の中から排除されるべきものという認識になってしまいます。

自分の中から、そのような「悪いもの」が消えてなくなれば、自分は強くなり、胸を張って生きていけるようになるのだと考えるかもしれません。

しかし実際には、そんな試みはまず成功した人はいないでしょう。

ひとつには、自分の一部分として出来上がってきたものは、「消してしまおう」と思ったからといって簡単に消えてなくなるものではありません。

そして、2つ目としては、「欠点」という言葉で表現しているのは、その性質を一面から見て評価しているだけだということです。

「欠点」とか「短所」と呼んでいるから、その悪い方向からの見方だけになってしまうのです。
ですが、実際にはその「欠点」である働きが、表現される場面が異なれば「長所」にもなりうるのだということを見落としています。

このあたりは、「短所を見なおしてみよう」などをご覧下さい。

そして説明がつけられている自分など、自分のごく一部に過ぎないことを思い出して下さい。

自分が最初に、自分を表現するその言葉を使ったとき、とても説明がつけられないと思うような、あいまいな自己というものを、無理やりその言葉にあてはめて、それに合わないことは切り捨ててしまったのではないでしょうか。

ふとしたときに思う、説明出来ない自分もいっぱいあるんだと言う思いを大切にすることです。
そうすれば、一部の言葉にとらわれて、自分を限定して考えてしまうことも防げます。

ガッツポーズをする女性


「自分はこういう人間だから」と軽々しく宣言しないことです。

そして自分に対する見方を変えてみましょう。

自分の見えている部分なんて、ほんの一部に過ぎない、もっと気がついていない自分が表に出たがっていないか探ってみよう。
自分はこういう人間だと決めつけて、諦めていたことを見直してみよう。
変わった後の自分から見たら、人生はどのように映るだろうか?


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こんにちは^^

すごく納得するお話でした。
重要なことは、言葉に表現できないことが多いですよね。
こうしてpaoさんのお話を読ませていただき、すごく感動しても上手く言葉にできず、もどかしい思いをすることもたまにあります。

自分のことは自分では説明できませんね。
他人から見る自分は、相手によって見方が違いますが、それがすべて自分なのかもしれないな~、と思っています。


Re: こんにちは^^

> すごく納得するお話でした。
> 重要なことは、言葉に表現できないことが多いですよね。
> こうしてpaoさんのお話を読ませていただき、すごく感動しても上手く言葉にできず、もどかしい思いをすることもたまにあります。
>
> 自分のことは自分では説明できませんね。
> 他人から見る自分は、相手によって見方が違いますが、それがすべて自分なのかもしれないな~、と思っています。

なるほど、他人から見た自分もすべて含めて自分だと思った方が、独りよがりの自分よりは正確かもしれませんね。「ジョハリの窓」がそのアタリのことを示そうとしている試みなんでしょうね。

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