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親声/いらだちを誘うひと言

親の親切きわまりない問いかけに対し、子どもがいらだちの返事を返す。
よく見かける光景ではないかと思います。

カウンセラーの伊藤友宜先生は、「親声」という言葉を提案されています。
「親声」とは、語尾に?がついたように音程が上がる言い方です。

たとえば、

「亮太。↑ ごはんできてるよ。↑ 食べる?↑ いらないの?↑ 返事ぐらいしなさいよ。どう?↑」


と言った具合です。
親としては、親切にもYES/NOだけで答えられる質問をしているつもりです。
しかしそこには、親の意向に従って「はい」と答えなさいという強制が潜んでいるのです。

こどもは、意識してか無意識でかはわかりませんが、このような親から型にはめられてしまうことに反発して、ついいらだった答えを返さざるをえません。

「うっせえなぁ。ごはんなんかどうでもいいよ」


このような子どもを誘導してしまおうとする問いかけは、その多くは無意識のうちに行われ、こんなに気を使って言ってるのに、なんでこんな答えしかできないのかしら?と思ってしまうのです。

喧嘩する親子


先日の「質問という名の押しつけ(http://paostao.blog66.fc2.com/blog-entry-472.html)」と同じようなことをしていて、そこに「親声」を使ってさらにいらだちを誘うことになるのです。

伊藤先生は、これに対して語尾を平板に、あるいは少し下がるくらいに伝えられれば、そこに親の意向を感じられずに伝達のみが行えるのであって、こどもも不要ないら立ちを引き起こさずに済むのだということを言われています。
つまり、こんなようにです。

「亮太↓。ごはんができた↓。おつゆ、さめないうちにおあがり↓」


子どもがすぐにいらだつようなときは、「親声」を排除して、クールに感情を交えずに伝えると言うことです。

親が断定したり、考えにしたがわせることは、もちろん子どもの年齢によっても対応が変わってくることでしょう。

子どもが自分で考えられないうちは、親の方でやってはいけないこと、やるべきことを強制的にでも教え込む必要があるでしょう。

しかし、子どもが自分で考える年齢になったとき、同じように親が代わりに考え、代わりに答えを出し続ければ、子どもはそれにしたがうことに抵抗を始めます。
だまってしたがうことは、自分を無くしてしまい、呑み込まれてしまうような危機感を抱くようになってくるわけです。

そこでは、どう反論していいかはっきりわからないいらだちを感じながらも、とりあえず反発しておかないと身を守れないと感じてしまうのです。
もしそれを感じないまま大人になるのでは、後々別の問題を抱えることになってしまいます。

親子会話

実は、こうあるべきだと子どもに言い聞かせようとする親自身も、その内容に自信がないのかもしれません。
それは、答のないことに対して、無理やり答えがある筈だと決めて、信じようとしているからです。

なにか理想の完成像があって、そこに向けて努力したり成長するのが、人のあるべき姿だという信念があります。

私自身はそのようなものに根拠が在るとは考えない方ですが、あいかわらずそのような成功哲学とでもいうものは強い人気と信仰が存在するようです。

そのようなものが存在するのかどうかはともかく、誰であろうとそのような強い確信が維持できない時はあるはずです。
もっといえば、答えのでないことに無理やり答えを仮定しているのですから、いつまで経っても不安の消えない葛藤を続けるしかないわけです。

親はそのような自分のいらだちを、子どもにぶつけるようなことはしてはならないでしょう。

子どもが「なんでそんなことがはっきり言い切れるんだ!」と反論したとき、親は答えられないなら、それを正直に認めるべきだと思います。

何ものかになること、ひとかどの人になることを、親も理想とし、子どもにもそうなって欲しいと思うのはいいとしても、答えられないことは答えられないと認めなければなりません。

子どもが、そんな疑問を考える年になったのなら、答えを強要するやり方をやめて、おなじ対等な人間として子どもと一緒にその問題を考えてみる。
そんな親子関係が出来ればと思うのです。

それには、親自身が自分のことを知らなければなりません。
自分に対して、あるべきだと信じる答えを、強要し続けるのをやめることがまず必要になるでしょう。

それは、おそらく終わりのない問いかけになるかもしれません。
答えがないことが不安で、それを否定したくなるでしょう。
しかしあるべきだと信じたいことを無理やり抱えこんだ結果、すぐに破綻しては、また葛藤を繰り返すようなやり方よりは、ずっと実りの期待できるものだと思うのです。

親自身が自信の持てないことを強要しようとするときほど、「親声」をもたらしてしまうような気がするのです。

参考
プロカウンセラーが明かす 子どもの個性を伸ばす魔法の聞き方
伊藤 友宣 青春出版社 / 2003-12-10





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「親声」とは初めて聞きました。
でも、とても実体験としてよくわかりますねぇ
ついついそうなり勝ちです。。。

我が家を見ていると、もちろん私も「親声」だしていますけど、女性のほうがその傾向が強いかも?
とも思いましたが、どうでしょうね。

こんにちは

以前 聞いたことがありますが
子供の考える力を
親が奪い取る
と 言うか 親が考えることなのか
子供の考える ことなのか
これを 履き違えてしまうと
親のしつけと 間違えて
子供の考える力を 駄目にしちゃうんですよね。。。

家の 長男 中二が 母親にたいして
こちらの 記事のような感じだったので
思わず 書き込みしちゃいました。。。

Re: こちくんさん

> 「親声」とは初めて聞きました。
> でも、とても実体験としてよくわかりますねぇ
> ついついそうなり勝ちです。。。
>
> 我が家を見ていると、もちろん私も「親声」だしていますけど、女性のほうがその傾向が強いかも?
> とも思いましたが、どうでしょうね。

「親声」というのはこのカウンセラーの方の造語ということで、聞かれたことはないと思います。
たしかに、なんとなく父親よりも母親の方が多いような気がしますね。

Re: こんにちは

> 以前 聞いたことがありますが
> 子供の考える力を
> 親が奪い取る
> と 言うか 親が考えることなのか
> 子供の考える ことなのか
> これを 履き違えてしまうと
> 親のしつけと 間違えて
> 子供の考える力を 駄目にしちゃうんですよね。。。
>
> 家の 長男 中二が 母親にたいして
> こちらの 記事のような感じだったので
> 思わず 書き込みしちゃいました。。。

多かれ少なかれ、このような場面がみられる家庭は多いかと思いますが、
これがずっと続くと共依存と呼ばれる親子関係になってしまうわけですね。
つまり2人合わせて一人前の人格を作ってしまうと言うことです。
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