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役に立たないことを見直す

老子は、ものごとは相対的でお互いに補い合うものだと述べています。

有ると無いとは、お互いがそれを対象としたときに生まれるものである。
難しいと易しいもお互い相手が有って成り立つのであり、
長い短い、高い低いも同じように相手が有るから言えることである。
楽器の音と人の声はお互いがあるから調和しあう。
前と後も相手があってこそ順序があるのだ。
(老子道徳経 第二章)



対立すると思えるものも、お互いがあるから相手も存在するのだし、そこから調和がうまれるのです。
人の長所や短所もその見る角度によって違ったものになります。
絶対的な長所や絶対的な短所というものがあるわけではないでしょう。

一見ムダと見えるものの中にも、その存在意義が隠れているかもしれません。

しかしそんな中で相対的に見ることを忘れられがちなのが、「役に立つ」という言葉です。

たとえば、道具であればそれが目的を効率的に果たすほど「役に立つ」道具だと見なされます。
道具という物は目的を持って作られているので、ある程度ただ役に立つ存在であればいいのかもしれません。

しかし人について「役に立つ」かどうかで見ようとするときには、ほとんどが社会的な意味で「役に立つ」人間かどうかで判断しようとします。
つまり「いまの社会で他人の役に立てる能力があるかどうか」という見方ですね。

このような見方は、自分が人の役に立っている間はいいですが、そうでないときには自分の価値を疑い、自分の存在する理由でさえも奪ってしまいかねません。
どの程度の能力を発揮出来ればいいのかは、人それぞれ、その人の要求水準によって異なりますが、その人の基準を下回った成果しか上げられなければ途端に自分の価値を疑って悩んでしまいます。

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「役に立つことこそが、自分の存在意義である」と信じる度合いが高いほど、成果がよくなかったときの落ち込みは激しくなります。

自分はどんな困難があっても平気だと自慢している人も、案外挫折を経験していないための慢心でしかないかもしれません。
「役に立つことこそが、自分の存在意義である」という信念が強いほど、それが壊れたときの崩れ方はひどくなってしまうでしょう。

単に慢心することを警戒しようという話ではなく、「役に立つこと」は本当に絶対的な価値を持つのかどうかを疑ってみる、そんな余裕も必要ではないでしょうか。

「役に立たない」と社会的に信じられていることも、時代や場所が変わればどう変わってくるかわかりません。
またそう思われていることの多くは、単にまだその役割がわかっていないだけかもしれません。

助ける人と助けられる人がいれば、助ける人が「役に立つ」ひとで、助けられる人は「役に立たない」人なのでしょうか。

ある程度の年齢に成長するまでは、親はこどもの面倒をみる存在でなければならないわけですが、その関係は単純に「役に立つ側」と「役に立たない側」の関係だけではないでしょう。
「面倒をみる」という言葉はそのような印象を持たせますが、言葉ではうまく表現されないような逆方向の働きがあることは何となく感じておられるでしょう。

「私は失敗ばかりして役に立たない人間だ」と悲観してしまう人も、まわりの人から見ればその人の存在がなにか周りの役に立っていると感じているということもあります。
しかし悩んでいる人にとっての問題の中心は、先程の「役に立つことこそが、自分の存在意義である」という信念にあるわけなのです。

ペットを飼っている方なら、ペットが何か役に立つことをしてくれるわけではなく、それどころか世話をするのに時間をとられる面倒な存在でありながら、それでもなにかペットの存在に意義を感じ、恩恵を受けていると感じているのではないでしょうか。
それは「どんな」役に立っているのかうまく言えないけれども、自分を癒してくれる存在であるわけです。

なにも社会的に役に立つだけがすべてではないというのは、何となくわかっていても社会的な自分に戻った途端に、そんなことは忘れて成果に一喜一憂してしまうというのが現実ではないでしょうか。

「役に立つ存在」であることを絶対視する信仰を少し疑ってみて、ムダとみられている存在を見直してみることはもっと重要視されていいのではないかと思うのです。

挫折を防ぐ為だけでなく、ふだんの自分の価値をもっと見直してみることにも役立つはずです。
そのままの自分であるだけで価値があるという考えですね。

社会的な存在としての自分だけが私ではないと思い直してみましょう。
そして、いかにふだんの自分の行動が「役に立つ」存在であることにしばられているかを見直してみることです。
そのようなしばりが強くては、いつも周りの評価が気になって息抜きなど出来ません。
さらには、なんとか息抜きを探そうと外側を探し回るから余計に自分を見失います。
自分を縛っている価値観をこそ見直さないといけません。

ムダな自分の行動に価値を見いだしてみましょう、きっと見つかるはずです。
個人的な私には「役に立つ」ことなどどうでもいいと言いたがっている自分が存在するかもしれないのです。
無目的な行動をとりたい衝動を感じたりしませんか。

休み時間

たまには役に立つことを忘れて自分の価値を見直してみることです。

サッカーボールを蹴るとき、シュートを決めようという目的のある行動が出来る前には、ただボールを蹴っ飛ばしたい衝動が存在したに違いありません。



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こんにちは(^^)

最初から最後まで、納得できるお話でした(^^)
役に立たない人、という言葉、ちょっと違和感ありますね~。
いつも周りから助けられている人のおかげで周りの人たちの結束力を高めることもありますしね。
目的なく自由に行動をする中に、自分の存在価値を見出すことができるのが良いのでしょうね。

Re: こんにちは(^^)

> 最初から最後まで、納得できるお話でした(^^)
> 役に立たない人、という言葉、ちょっと違和感ありますね~。
> いつも周りから助けられている人のおかげで周りの人たちの結束力を高めることもありますしね。
> 目的なく自由に行動をする中に、自分の存在価値を見出すことができるのが良いのでしょうね。

仕事をする上ではどうしても役に立つかどうかで価値を決めたくなるでしょうが、
個人に戻ったときには自分やまわりの存在の価値を見直すようにしたいものだと思います。
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