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自分の求めるままと人生の求めるまま

「自分の求めるまま」と「人生の求めるまま」を区別してみましょう。

自分の求めるままに生きようとすれば、どこかで限界に突き当たったり、たえず抵抗や敵に出会って不安やイライラから逃れることが出来ません。

自分の求めるままに行動するときの問題の代表は「右肩上がり」の信仰です。

なにごとも短い期間を取り上げてみれば、確かに右肩上がりでものごとが進行する場合があるものです。

しかしその短期間のサンプルから、この後もずっと永遠に右肩上がりで進んでいくと信じ込むとき罠にはまります。

一部分の傾向から汎用的な法則を予測するのは、多くの場合間違えやすいものです。

たとえば、この話は聞かれたことがあるかと思いますが、ピサの斜塔から鉄球と綿の固まりを同時に落とすとどちらが早く落ちるかという問題。

実際には空気抵抗の影響を考えないといけませんが、それがないとすれば重い鉄球が先に地面に達するということはなく、どちらも同時に地面に到達します。

ピサの斜塔


この重い方が下に向かいやすいという発想(スピードについては重力加速度の問題ですが)をさらに間違えると、より軽い物質を探し続ければ、そのうち重さがなくなって上に向かって飛んでいくのではないかと考えたくなります。

しかし、残念ながらいくら軽量の物質が存在しても、重力の影響を受ける限り、重さは0になることもマイナスになることもありません。

軽すぎて空に向かって飛んでいってしまった、というような反重力の物質は地球上に存在しません。

「いくら軽くなっても重さは0にはならない」

このように、思い込みを勝手に広い範囲に押し広げると、とんでもない間違いをしてしまいますが、何となく思い込んでいるものごとの傾向の中にも、このような間違いが多く見られるのではないでしょうか。

部分的には拡大傾向が見られても、どこかに方向が変わる時点や、値が収束するところが存在するものです。

いま進行している仕事が右肩上がりでうまくいっているからと言って、この後も同じように上昇を続けるとは限りません。

仕事に役に立つモデルもあなたの生き方のモデルとしてはふさわしくないかもしれません。

子供の時に「もっともっと何かがほしい」と思ったことも、大人になったらそれほど本質的なことに思えなくなるかもしれません。

また「右肩上がり」は生命にとってはそぐわないモデルのようです。

どのような生物も永久に成長し続けることはありません。
ある所まで上昇したあと、下降線をたどるのが自然のありかたです。

老子は「堅くなったものは下にいて根っこになり、柔らかいものは上にいて花を咲かせる」のが自然に沿った世の中のあり方であると言います。

年齢にあった生き方を無視するのも考えものです。

梅の木


一時的な傾向を捉えて、このやり方を推し進めればずっとうまくいくと信じたいのもわかるのですが、それを「自分の求めるまま」に据えてしまうと状況が変わってもそのやり方にしがみついてしまうのです。

「自分の求めるまま」に世界が合わせてくれると思い込むと、そこら中で抵抗に遭い、トラブルの絶えない生き方になっていくのです。

不安やイライラを感じるのは、「自分の求めるまま」に生きようとしている兆候であるといえるかもしれません。

その兆候とは例えばこういうことです。

・いつも自分の計画通りに進んでいないのではないかと不安になり、イライラしてしまう。

・自分の中で反発が起きていても決めたことを押し通そうとするので、自己矛盾に苦しむことになる。

・自分がいったん手に入れようと決めると、状況がどんなに不自然でも状況が自分に合わせるべきだと考えて不快になる。

・いつも次の計画に向けて作戦を考え続けている。計画外のことは楽しむ余裕もないし邪魔者ですらある。

・計画の邪魔になることに、神経質になり腹を立てやすい。

・いつも戦っているような気がする。油断すると自分の計画がダメになると考えてしまうから。

・新しい目標が見つからないと不安になる。

・世の中がいつも競争の対象に見えてしまう。

・心がゆったり出来るときがない。

・自分の成果は自分の分身であり、批判や脅威に脅えている。

・どれだけ成果が上がったかが自分の幸福度のバロメータになってしまうので、外の世界しだいで自分が振り回されてしまう。

象の家族


世の中を「自分の求めるまま」に動かそうとしないで、「人生の求めるまま」に切り替えてみましょう。

・起きてきたこと次第で自分の心の状態が影響されなくなります。

・計画に縛られていないので、どのような状況でも静かに落ち着いていられます。

・外界がもたらすことによって、怒りや不安を感じる必要がなくなります。

・いつか将来満足するのではないので、いまここが自分の居場所だと感じることが出来ます。

・やり忘れたことがないかと常に駆り立てられている状態を抜け出せます。

・通り過ぎていくものを自分の側に抱えようとしないので、失う事への恐れがなくなります。

・計画外の事態が発生しないので、いつも起きることは自分の受け入れるままと感じていられます。

・競争や闘いから無縁なのでいつも穏やかでいられます。


もちろん仕事や会社経営は計画通りでないと困るかもしれません。

計画どおりにものごとを進めるというのは、あまりにも常識的な考え方ですから、自分の中にも根強く息づいているかもしれません。

しかし、自分個人の生き方そのものは「人生の求めるまま」に合わせることは可能なはずです。

計画通り行かないことや、思った成果が得られないことから来る苦痛や欲求不満は、本来の自分の求めることとは無関係であると切り離してみることです。

その感情は大げさに取り合わなければ、別になくてはならないものではなかったことがわかってきます。

いい天気で青空が広がっていると強気になっていっぱい計画を背負い込み、曇り空の暗さや憂鬱な雨の音に影響されてとてもこんな計画は実現しないと弱気になって投げ出してしまう。

こんな不安定な生き方から自由になることです。

晴れの日は晴れを楽しみ、雨の日はその憂鬱さと一緒になっておとなしくしたっていいわけですから。



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こんにちは♪

「堅くなったものは下にいて根っこになり、柔らかいものは上にいて花を咲かせる」…すごくいい言葉ですね。
でも、今、自分は、一体何なんだろう?と思っちゃいました(^^)

「自分の求めるまま」に生きようとはあまり思っていない感じがしました。
計画性がないってことでもありますね^^




Re: こんにちは♪

> 「堅くなったものは下にいて根っこになり、柔らかいものは上にいて花を咲かせる」…すごくいい言葉ですね。
> でも、今、自分は、一体何なんだろう?と思っちゃいました(^^)
>
> 「自分の求めるまま」に生きようとはあまり思っていない感じがしました。
> 計画性がないってことでもありますね^^

今日一日を先入観なしに過ごすより、ある意味すべて計画で生きている方が楽な面もあるわけですが、計画にとらわれるほど不満が増えていきます。

愚痴や不満を言うことがストレス解消になると思っている人は、ますます不満を探すことに
注意が向いてしまうことに気づきません。
せっかく忘れていたのに苦情を蒸し返すようなことはしないことです。




No title

>>軽すぎて空に向かって飛んでいってしまった、というような反重力の物質は地球上に存在しません。

うぅ~ん、当たり前だけど、つい思ってしまう間違えかも。
足元の見詰めなおしと、クリアな発想が必要だな~
って感じました。

Re: こちくんさん

> >>軽すぎて空に向かって飛んでいってしまった、というような反重力の物質は地球上に存在しません。
>
> うぅ~ん、当たり前だけど、つい思ってしまう間違えかも。
> 足元の見詰めなおしと、クリアな発想が必要だな~
> って感じました。

無重力だとハヤブサのエンジンのような仕組みが成立するわけですから、
古ぼけたモデルにとらわれないようにしたいものですね。
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