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おもうがままにならない

仏教的な意味での「苦」というのは、自分にとって不満であるという気持ち、つまり自分の思い通りにならないと言うことです。

漠然と「苦しい」と感じているのと比べれば、「おもうがままにならない」ことが苦しいのであると分かれば対象がしぼりやすいというものです。

苦しさが嫌なら「おもうがまま」にしようとしていることを見つけて、おもうがままにしようとするのをやめればいいだけです。

いいかえれば、「おもうがまま」の代わりに「あるがまま」を受け入れるということです。

ことは非常に単純なのです。

ですが単純ではあっても、こんなことを言われても、聞いた次の瞬間には忘れてしまうのが実状でしょう。

まさに、右から左へ抜けて言ってしまいます。

そのくらい「おもうがまま」にしたいという欲求は強いのです。

「おもうがままにしたいと思って何が悪い、自分の願いがかなわなくて何が楽しいのだ」と考えてしまうのが普通だからです。

ためいき3


またもう一方では「あるがまま」など退屈で何が楽しいんだという思い込みがあります。

「あるがまま」とは現状維持であり、「おもうがまま」にしたいと思うから生きがいもあるし、進歩があるんだとでも言いたいわけです。

ですが、「あるがまま」というのは、実は「無常」である世界です。
「無常」であるとは、常に変化して同じ状態でいることはないという意味です。

ですから、実際は常に変化していて退屈するほど変化しないわけではないのですが、私たちはもっと刺激的な変化を求めてしまうのです。

自分の望むような変化が、向こうからやってきてくれれば嬉しいと思うわけです。

「あるがまま」など退屈であるというのは、多分に思い込みもあるのでしょう。

現実はよく見ていれば、そんなに退屈なものではありません。

変化をしっかりと見ようとしないで、刺激的な変化ばかり予想しているから期待が外れてしまうのです。

刺激的な変化ばかりに反応していると、自分の内面や身体の反応に対して鈍感になってしまいます。
どんどん毎日の繰り返しの中で起きている変化に気づかなくなっていきます。

もっと強い刺激がないと、満足しなくなってしまう結果、外側に刺激を見つけることしか方法を見いださなくなってしまうのです。

電話集中で混乱


またそれとは逆に、私たちは時には平穏な日々をのんびりと生きたいと願ったりします。

しかしその気になればいくらでもその機会はあるのに、他の事で忙しく動き回ってそれを台無しにしているのです。

空白の時間が出来ると、すぐにスケジュールを組み込んで、ゆったりした時間を消し去ってしまいます。

何もない時間があると自分と向き合うことになるのが嫌で、それを避けてしまうのかもしれません。

いつも通りに、次は何をする時間だと決まっていないと不安になったりするのです。

鳩にえさ

このあたりは、習慣ですから、自分と向き合う何もしない時間を作ろうと思えば出来るはずです。

そうすれば、「あるがまま」は刺激的ではないにしても常に変化していることがわかるし、見るつもりになれば今まで経験しなかったような充実した時間をもたらしてくれるのがわかります。

作られた刺激など退屈なものでしかないというのは、実は私たちも承知しているのです。
だから常に新しい、もっと刺激的なものを求め続けるという悪循環に陥るのです。

静かに自分と向き合う時間を作れば、お仕着せの楽しみで過ごした時間と比べてみて、どちらがあとから充実感を感じるかが分かるでしょう。

ところで先程の「おもうがままにしたいと思って何が悪い、自分の願いがかなわなくて何が楽しいのだ」という点に戻って考えてみましょう。

その願いが実現可能なものであるなら、願いがかなって欲しいと思うこと自体は問題ありません。

しかし、「おもうがままにしたい」ということと「願いをかなえたい」と言うことを一緒くたにするのは、あまりにも荒っぽいすり替えです。

「必要なものを望みなさい、しかし欲しいものを望んではいけない」という言葉があります。

本当に必要なことを願うのはいいのですが、欲しいと思ったからそれが「私の願い」だと安易に考えると、欲望のとりこ状態になってしまいます。

欲望のとりこになると、何かを手に入れるたびに、次の新しいものが欲しいという悪循環になってしまいます。
欲を満たしたいという思いを維持するための新しい欲がつくられ続けるのです。

このような「欲しい」と「必要である」は区別しなければなりません。

その欲しいものが手にはいらないと何が起きるのでしょうか?
この質問を出発点までたどっていって現実的に判断すれば、その違いは見えてくるでしょう。

次に「おもうがまま」にしたいといっても、自分の側ですべて解決できるわけではありません。
他の人や状況までをコントロールすることは出来ません。

自分で出来ることは「おもうがまま」やればいいですが、自分で変えられないことは受け入れるしかありません。

例えば、嫌いな人に会いたくないのなら、会わない選択をすればいいのです。
他の人がそうしているからという理由で、自分まで付き合う必要はありません。

しかし、たとえば仕事の都合で会うしかないとなれば、もう抵抗するのをきっぱりやめてしまうことです。

いくら嫌いな人でも、ひとつぐらいはいいことが見つかるだろうとか、焦点をチョットずらしてただ会うことにすればいいのです。
あとは起きるにまかせることです。

男の子悩む


ものごとの価値は相対的なものです。
絶対的にマイナスなことやプラスなことはありません。

それに嫌だと思っていても、会ってみれば思わぬいいことが見つかるかも知れないのです。

実は避けるための可能性を探すことは、期待を持ってしまう分出来なかったときのダメージがより大きくなります。

だから、いつまでも考えてないで、きっぱり諦めた方がまだましなのです。

たとえ後から回避策を発見したとしてもいいじゃないですか。
そんなことより、さっさと済ませた方が問題はややこしくならないのです。

避けるための可能性を探しつづけていることは、現実逃避です。
「一生懸命になっていることで、少なくとも努力はしているんだ」というごまかしをやらないことです。
断念することも積極的な選択です。

現実は怖いものではないのです。
逃げ道のあるときだけ恐怖が存在します。

苦から解放されるために「おもうがまま」にこだわらずに「あるがまま」にしたがってみましょう。


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こんにちは、いつも勉強になります。
今回は思い当たるふしがあります。
向上心が強すぎて力が入りすぎてしまい
思うが侭にやろうとしている傾向にあります。
あるがままにもやっているつもりでしたが
思うが侭の方が強いんですよね。
これからの課題にしたいと思います。

Re: S・S・Bさん

> こんにちは、いつも勉強になります。
> 今回は思い当たるふしがあります。
> 向上心が強すぎて力が入りすぎてしまい
> 思うが侭にやろうとしている傾向にあります。
> あるがままにもやっているつもりでしたが
> 思うが侭の方が強いんですよね。
> これからの課題にしたいと思います。

植物は種の段階でいわば青写真が出来上がっていて、
あくまでそれに沿って成長します。
プランに忠実なのは一貫していても、ひどい環境で
芽を出すこともあるわけで、その場合は環境に合わせて
成長するしかありません。
「おもうがまま」と「あるがまま」の切り替えをうまく、
とらわれないでやればいいのかなと思います。

こんにちは!

現実逃避をしないで「あるがまま」でいた方がたしかに楽ですよね。今日のお話で、自分がやらなければならないのに、避けて放っておいた事をひとつ思い出しました。
ずっとやらずにいたので、気持ちがもやもやしていましたが、さっそくとりかかります。
始めてみるとすぐにでき上がりそうな気がします^^

Re: こんにちは!

> 現実逃避をしないで「あるがまま」でいた方がたしかに楽ですよね。今日のお話で、自分がやらなければならないのに、避けて放っておいた事をひとつ思い出しました。
> ずっとやらずにいたので、気持ちがもやもやしていましたが、さっそくとりかかります。
> 始めてみるとすぐにでき上がりそうな気がします^^

先延ばしにしていることって、結構自分を痛めつけているものですね。
これが常習化してしまうと、自分をいじめ続ける状態が正常だと思ってしまいます。
片づくとかえって落ち着かなくて新しい問題を作り出すという、理性的に考えると
奇妙な行動パターンが作られます。
やってしまえば何でもないのにやらずにいるという行動の裏には、こういうパターンが
隠れているともいわれます。

実際には、自分から退路を断って動いてしまった方が楽なんですね。





必要なものと欲しいものの区別・・・
あまり考えたことがなかったです。
新鮮に感じました。

うーん、ちょっと考えてみまーす

Re: こちくんさん

> 必要なものと欲しいものの区別・・・
> あまり考えたことがなかったです。
> 新鮮に感じました。
>
> うーん、ちょっと考えてみまーす

ちょっと意味合いが違いますが、

キムタクから学ぼう!ニーズとウォンツ - [よくわかるマーケティング]All About
http://allabout.co.jp/career/marketing/closeup/CU20050822B/
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