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他力本願

自己責任ということが強調される昨今では、「他力本願」などというと「ひとまかせ」のなまけ者の考えのように扱われて、肩身の狭い思いをすることになる。

「自己責任」という言葉の裏には、何でも自分の力でできるはずだという前提が隠れている。

何でも自力でやる人間が、価値があるのだと考えるようだが、そこに見え隠れする「傲慢さ」ということの危険には目を伏せている。

自己責任という脅しによって、「何でも自力でできます」と答えてしまうのは、若さと健康ゆえに自分は病気などにはかかりませんと、言い切るような危なさがある。

保険1


そういえば、最近のCMには、やたらと保険会社のものが増えているようだ。

保険に入るという、一見自力の行為をおこなうことで、他力願いの部分をお任せにしてしまうのであるが、これは自分で選択したのだからと言い訳するのだろうか。

他力を頼むことまで、自己責任でおこなおうというのだろうか。
自分で願うことが実現するとする考え方が昔からある。

信念の魔術」から「引き寄せの法則」にいたる考え方も、ある所からは「他力」にお任せしますと言っているのだと思う。

しかしこの手の思想には、なにか自力で準備したものだけが、その恩恵にあずかれるように聞こえてしまうのは、私の偏見なのだろうか。

自力でできる方法を研究するしかないのかも知れないが、本来「他力」をあてにしているのなら「他力」にもっと焦点を当てた方がいいような気がしてしまう。

自力で生きることが当たり前だと疑わないでいると、何が起ころうと自分で責任を持てると信じ込んでしまう。

しかし、誰に責任があるかと言う問題は、普段から裁判で争われて話題になるわけで、それほど自明なことではないはずである。

宗教1


自力本願をあまりにも信じ込んでしまうと、いざ自分ではどうしようもない出来事に遭遇すると、どうしていいのかわからなくなってしまう。

そんなことに至ると、安易に何かすがれるものに、飛びついて信じ込んでしまうことにもなりかねない。
自分で何でもやりたいといいはるのなら、そこまで用意しておいた方がいいだろう。

五木寛之さんは「他力」の中でこのように書かれている。

<自力>から<他力>への大きな転回がここに生まれます。
「わがはからいにあらず」
という言葉が、私の頭の奥にいつも響いて消えません。
「なるようにしかならない」
と思い、さらに、
「しかし、おのずと必ずなるべきようになるのだ」
と心の中でうなずきます。そうすると、不思議な安心感がどこからともなく訪れてくるのを感じる。さっきまで心臓が苦しいほど焦っていたのが、少しずつ落ちついてくることもある。ジタバタしながら、そのジタバタにとことん打ちのめされることがない。
「わがはからいにあらず」
と、親鸞の静かな肉声が聞こえてくるような感じがするのです。

「他力」 五木 寛之 講談社 / 1998-11




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自己責任考

「自己責任」ってある程度の処までは
通用しますが、そこから先は他力の範疇
というか、我々の思念の及ばないところですね。
昨今は、「自己責任」を美化しますが
なにか人為的というか、作為まで感じます。
五木さんの姿勢、いいですね。

Re: 自己責任考

> 「自己責任」ってある程度の処までは
> 通用しますが、そこから先は他力の範疇
> というか、我々の思念の及ばないところですね。
> 昨今は、「自己責任」を美化しますが
> なにか人為的というか、作為まで感じます。
> 五木さんの姿勢、いいですね。

自己責任には対価というものがついてきますが、
対価を見極めないで、何でも引き受けてしまうと
どこまでも責任を感じてなければなりません。
お手上げになってしまわないようにしたいですね。
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