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かもしれない

私の文章は「かもしれない」が多いと指摘されることがあります。

それは、単に私の文章力の未熟さから来るものかも知れません。おそらくそれは多分にあります(笑)。

しかし、一方で断定を避けるために「かもしれない」を使おうとしているという一面もあるのです。
こころの問題というのは、簡単に断定できるものではありません。

心理学や精神医学、脳科学といったものも、人の生き方に方向を示せるほどの確信が持てるものはどれひとつありません。

また、なにかが確実な見解を持てたとしても、それは個々の人間にそれを強要するようなたぐいの話にはならないでしょう。

あくまで、決めるのはあなた自身なのですから。

たとえば、エンターテイメント小説であれば、主人公はものごとを断定的に言い切った方がいいでしょう。

読む人は、主人公が自分の代わりに、確信を持って出来事を処理していくことにカタルシスを感じるわけです。

ですから主人公はタフガイで、読者の代わりにものごとの白黒をはっきりさせてくれることを期待するのです。

ヒーロー

読者もそのような期待から割り切って読んでいるのですから、それはそれで問題ないのですが、現実のこころの問題を扱う場合はそう簡単にはいきません。

マニュアル依存の社会では、こころの領域にまで、誰かに答えを出して欲しいと期待するかも知れません。

しかし、それに乗っかって、安易なハウツーを示す事は控えるべきだろうと思うのです。

そのようなものは、一時的に問題を解決したように思えても、他の人の解決法は自分にそのまま当てはまるものでは無いからです。

あるいは、何かのカリスマを作りあげて、自分の判断に不安を持つ人に断定的に語ることは、怪しげな宗教になってしまいます。

それが人を救う内容であればいいですが、いい加減な内容でブランディングを狙ったものであるなら、それはあまりにも無責任で有害なものになってしまいます。

最初の書き出しとは裏腹に、断定的な文章が続きましたが、時には断定が必要な場合も在ります。

たとえば、その人があまりにも極端な偏りを示していると思えたら、いったん断定的に「それは違う」とストップをかけなければなりません。

それによって、その人が自分で両方の側から判断できるだけの選択肢を選べるようにしてあげれば、その後はその人が自分で考えることができるわけです。

しかし、そういう場合でなければ、あまり自分のこころの内容を断定してしまうことは、こだわりや思い込みを作り出してしまいます。

言う前までは両方の可能性を考えられていたのに、いったん自分が断定的に発言してしまうと、その考えを守るために、その後の自分の判断にまで影響を及ぼしてしまう可能性があるのです。

「かもしれない」は断定することを保留するということです。
それは、役に立つ、立たないという指標からみると、あまりいいものではありません。

いまや携帯電話を持っている方は多いと思いますが、携帯のマニュアルというのは分厚くてわかりにくいものが多いですね。

そのひとつの理由は、マニュアルが設計者や技術者の視点から書かれているからではないかと思うことがあります。

携帯電話寝てる


例えば、「○○という操作は、AとBとCのボタンメニューから行うことができます。それぞれの操作は各メニューの解説をお読み下さい。」といった感じです。

設計者や技術者にとっては、システムの全体像を把握することが必要です。
それにはトップダウンで説明されている方が都合がいい場合もあります。

しかし、わたしたちエンドユーザーは、別にその携帯電話のエキスパートになりたいわけではないのです。
メニューの階層ではなく、必要な機能の操作方法をすぐに知りたいと思うわけです。

そこで複雑な操作が必要になるにつれて、メーカー側も簡易マニュアルを用意したり、ショートカットばかりをまとめたメニューを工夫したりするようになってきているようですが、まだまだマニュアル本体はまどろっこしいものになっています。

ところで、わたしたちのこころを扱う場合にはどうなのでしょうか。

わたしたちのこころも、社会が複雑になるにつれていままでになかった問題を抱える可能性があります。
あるいは、いまの社会がどのような面に重点を置いているかによっても、わたしたちも影響を受けざるを得ません。

いろいろなことを取り込まざるを得ない分、わたしたちのこころは複雑になり混乱をきたしています。

機械のように簡易マニュアルに頼って、とりあえずの対処方法を知ろうとするやり方は、個別の問題を取り逃してしまいます。

何かひとつの切り口でスパッと問題を解決しようとするのは、期待する気持ちはわかりますが、いずれ限界を知らされることになります。

結局は、まどろっこしくても、ひとつずつ丁寧に扱うしか根本的な解決は望めません。

技術者がシステム全体を把握しなければならないように、わたしたちも妥協しないで、こころとつきあう必要があるかも知れません。

耳障りのいい情報だけを集めていては、本当の自己を取りのがしてしまいます。

一時的には、確信が揺らぐようで不快に思っても、有害な思い込みはいったん切り捨てる勇気も必要になるのです。

辛抱強く扱ってあげないといけないようですね。

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こんにちは^^

paoさんのお話はいつもためになって、なるほど~と思う事がたくさんあります。
色んなことを教えていただき、私も実行しようかな?と思う事もたくさんあります。
でも、実際にはなかなかできない事もあるんですよね。
paoさんの「かもしれない」という表現で、私自身、これは自分で判断して決めるという事でいいのかもしれないな、と思っています。
paoさんのお話を心に留めて、自分自身で判断していけるようになりたいと思っています。

Re: こんにちは^^

りい子さん

ブログという形式で、その日によっていろんな事を書いていますので、
簡単に共感できることから、何を言っているのかわからないことまで、
様々だと思います。

元になる考え方もあちこち入り混じっているので、こんな無節操な
書き方でいいんだろうかというのは、最初から思っているのですが
とりあえずいまは現状でおゆるしください。

できるだけ客観的に書こうとは思っていますが、文章というのも
書いている人間の性格タイプといったものに左右されるものですから、
私にとっては当たり前に思えることは端折って書いてしまうかも
知れませんし、その逆もあるのではないかと思います

いくつか読む中で、たまに気に入ったものが見つかればいいくらいの感じで、
読んでいただければいいのでは無いかと思います。

懲りずにおつきあい下さい(^-^)
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