« ホーム »

「ありのまま」(森田正馬)

森田正馬は日本独自の精神療法「森田療法」を生み出しました。

森田自身も若い頃にパニック障害を経験しています。

自身のパニック障害を克服していく体験の中から、森田療法が生み出されていくことになったようです。

1899年(明治32年)の春休みには、転地療養のため箱根に滞在しています。
大学病院内科も受診し、入沢遠吉教授からは「神経衰弱兼脚気」という診断を受け、投薬されています。
専門医からは、心気的な神経衰弱と看破されていました。
その後パニック発作はおさまっていましたが、常習の頭痛に悩まされるなど心身の不調が著しく、大学2年時の定期試験に集中できない時期がありました。
ひとまず休養して補欠試験で受験しようと弱気になっていたところ、友人に諭され必死な気持ちで受験しようと決心しました。
その頃、約束していた郷里の父親からの仕送りが途絶えていて、父親に対する面当てに死んでもいいという気持ちになり、開き直って服薬もやめ、体を大事にすることをやめ、睡眠時間を削り、目前の目的である試験のための勉強に集中しました。
体はどうにでもなれとどのような症状でも耐えると覚悟し勉強していますと、不思議なことにパニック発作は生じてきませんでした。
教科書やノートの内容がよく頭に入るようになり、試験結果は119名中25番と、上位の中に入ることになりました。
この結果は、本人のみならず周囲からも瞠目を浴びました。
この「恐怖突入」体験と「ありのまま」に受け入れる姿勢の大切さを悟り、この心身の不思議な体験が、精神医学の道へ進ませる契機となり、森田療法を生み出す体験となりました。
この体験の後、森田はパニック発作を起こさなくなり、パニック障害を克服することになりました。25歳のことです。

ケ セラ セラ<こころの季刊誌> 不安の力(?) -森田正馬の場合-
http://www.fuanclinic.com/byouki/y_fuan02.htm



森田療法の特色のひとつは、症状そのもの(パニック障害や摂食障害、強迫観念、恐怖症など)を直接扱わずに、ひたすら患者自身が、自分の心とありのままに向き合うことを、指導するところにあります。

これは、森田自身のパニック障害の克服と、深い関係があるのでしょう。

「体はどうにでもなれとどのような症状でも耐えると覚悟し」

開き直って、抵抗することをやめた時、「ありのまま」を受け入れることが出来ました。

森木漏れ日


この「ありのまま」を、抵抗しないことを、別の背景から説いたのが、老子でした。

最も柔らかいものが、最も堅いものをも突き動かす。
形のないものが、形のある者の隙間に入り込んでいくのだ。
このような事から、無為の為せる技の有益さを知る。
無為の有益なことは、大自然の不言の教えであり、天下に及ぶものがない。
(第四十三章)



老子の場合は、二千数百年前の当時の中国の社会のあり方や、孔子、孟子などの説く儒教の精神に反発して、「ありのまま」であることを強調したと思われます。

儒教は、「こうであれ」とか「これはダメだ」といった、強制や禁止による人為的な取り決めに従うことが、人のあり方だとする。

しかし、老子は、そんなものは小賢しい人間の知恵に過ぎない、無為自然こそが本来の在り方であると説くわけです。

柔らかいものが堅いものに勝つ、弱いものが強いものを倒す、そんな姿を、老子はよく水に例えます。

水辺の風景


最高の善は水のようなもの。水は万物の成長を助ける。しかし競ったり争ったりはしない。いつも、人がさげすむような低いところに身を置いている。それが道(タオ)の働きにいちばん近いからだ。住むのは上の方が善く、心は奥深いのが良い。人には情け深く、言葉は信頼できるのが良い。政治は平和に治まるのが善くて、事業は有能なのが良い。行いは時にかなっているのがいいのだ。どれも水を手本として、争わないことが良いのだ。
(第八章)



水は方円の器に従う」という言葉がありますが、
これを状況に合わせて、主体性無く、受動的であると、批判的に見るか、
積極的に、あえて抵抗しないで、「あるがまま」に居続けることを選択すると見るか、
そこは意見の分かれるところかも知れません。

ただ、「もっともっと」努力しろという方向では、問題がいっこうに解決しない
そんな「こころ」の働きがあることを、見なおす必要があるのは確かなようです。

気に入っていただけたら応援お願いします ↓↓
 人気ブログランキングへ 




[関連記事]
受け入れるという道
http://paostao.blog66.fc2.com/blog-entry-174.html
どうにもならない事実を認めること
http://paostao.blog66.fc2.com/blog-entry-180.html

関連記事

ACR WEBブログパーツ

テーマ : 心と体にいいことはじめよう!
ジャンル : 心と身体


にほんブログ村 メンタルヘルスブログへ にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 癒し・ヒーリングへ


現実とあなた自身のずれがなくなるほど、あなたは無理している自分を発見できるでしょう・・・
思考と感情からの解放~そして現実のみを信じる3ステップ|ヒーリング・スピリチュアル | ココナラ

スポンサード リンク







コメントの投稿

非公開コメント

sidetitle最新記事sidetitle
《最近7日間の人気順位》
~ランキング全体をみる~
~ランキング全体をみる~

sidetitle最新コメントsidetitle
sidetitle全記事表示リンクsidetitle
過去の記事はこちらから↓

全ての記事を表示する

sidetitleブログ紹介sidetitle
☆~新刊⌒☆
☆ちゃん見るシリーズ☆


好評発売中


アルファポリス
第2回エッセイ・ブログ大賞
特別賞『タオに生きる』 pao
WebコンテンツPickUP!タオに生きる
【 エッセイ・日記・blog > blog 】
老子の教えに学ぶ
老子のいう「タオに生きる」ということはどういうことなのか。さまざまなアプローチから、自らの考えや学んだこと、思ったことが綴られています。心をやすめ、身体をやすめ、穏やかで落ち着いた生活をしたい……そう願う人たちにとって、ヒントに溢れたブログです。


ez-HTML





PRR
sidetitle月別アーカイブsidetitle
sidetitleカレンダーsidetitle
11 | 2016/12 | 01
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
sidetitleにほんブログ村sidetitle
sidetitleお世話になってますsidetitle
※FC2ブログのリンクですが、なるべくblogpeopleのリンクをお願いしています(右サイドのお友達リンク)
このブログをリンクに追加する
sidetitleスポンサード リンクsidetitle
sidetitleアクセス情報sidetitle
sidetitleジャンル・ランキングsidetitle
[ジャンルランキング]
心と身体
39位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
スピリチュアル
12位
アクセスランキングを見る>>

sidetitle検索フォームsidetitle


もう一つの「タオに生きる」カテゴリー別
Screen Shot_30p ※徐々に更新しています
タオに生きる(人間関係)
タオに生きる(アドバイタ関連)
タオに生きる(YouTube#1)
タオに生きる(YouTube#2)


[上位タグ20]
感情、莊子、思考、怒り、罪悪感、老子、いまここ、人間関係、バイロン・ケイティ、交流分析、タオ、エックハルト・トール、ありのまま、許す、YouTube、老荘思想のコラム連載、不安、過去、無為、OSHO

sidetitleRSSリンクの表示sidetitle
sidetitleアクセスランキングsidetitle
訪問いただいているサイト
(週間 木曜日リセット)
※こちらでタイトルを入れさせてもらっていますが、出したくないとか変更したいという方はご連絡下さい。

sidetitleカテゴリsidetitle
カテゴリーを追加し整理しました。 バイロン・ケイティ、エックハルト・トール、ガンガジ、ムージ、OSHO
sidetitleQRコードsidetitle
QRコード
sidetitleお友達リンクsidetitle
FX