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自分を評価するのも、けなすのも自分自身

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自分を評価するのも、けなすのも自分自身だということ。
このことが本当にわかってくれば、まず周りの人たちが違って見えてくるでしょう。

そして次に自分自身だと思っていたものが、どこかで拾ってきたものにすぎないとわかります。

ここでようやく、自分だと思ってきたものが何だったんだろうと気がつくのです。

自分とは何か、そのこたえは、言葉で表現できるような簡単なものではないでしょう。
その答えとともに、他人だと思ってきた存在が何なのかも、見えるようになってきます。

どちらにしても、あなたが取り組むべき人は、あなたで始まり、あなたに行きつくのです。
==========================================
自分の中に毒を持て 岡本太郎(2)より

もっと自分を大切にしたいと思っていませんか?


    たとえどんな作品でもすばらしいと感じたら、

    それはすばらしい。

    逆にどんなすばらしい作品でもつまらない精神にはつまらなくしかうつらないのです。

    作品自体は少しもかわっていないのに。

  

この言葉、「作品」を「わたし」に置き換えてみます。

 

たとえどんな「わたし」でもすばらしいと感じたら、それはすばらしい。

 

逆にどんなすばらしい「わたし」でもつまらない精神にはつまらなくしかうつらないのです。

 

「わたし」自体は少しもかわっていないのに。

 

 

「わたし」はどんな人からの評価で自分を諦めてしまっているでしょうか?

 

「わたし」を密かに評価し、あこがれている人だって必ずいるはず。

 

自分で諦めてやめてしまったら、ガッカリする人が出てくるでしょう。

 

「わたし」のままでいることを禁止するものは、自分が作りだしているんだから、その原因を作り出す自分を手放してしまう。

 

    「その他の空しい条件は切り捨てよう。そして、運命を爆発させるのだ。」

     

    結果がまずくいこうがいくまいがかまわない。

    むしろ、まずくいった方が面白いんだと考えて、自分の運命を賭けていけば、

    いのちがパッとひらくじゃないか。

     

もうひとつ感動した話ですが、禅宗などで言われる「道で仏に遭えば、仏を殺せ」という言葉を受けての、岡本氏の講演の場での言葉です。

 

そのまえにこの言葉を解説しておきましょう。

 

同じような言葉に、「河を渡ったら舟は捨てていけ」というのがあります。

 

いつまでも手段であった舟を担いだままで歩き続けるな、役目が終わったら捨てていくのだという意味です。

 

仏の場合も同じように、どれだけすごい師であったとしても、いつかは自分を頼むことに切り替えないといけない。

 

師を捨てていかなければ、それはやがて自分の足かせにおなってしまうのだ、といった意味になります。

 

さて、講演での岡本氏。

 
    「道で仏に遭えば、と言うが、皆さんが今から何日でもいい、京都の街角に立っていて御覧なさい。仏に出逢えると思いますか。逢えると思う人は手を上げて下さい」

     

    誰も上げない。

     

    「逢いっこない。逢えるはずはないんです。では、何に遭うと思いますか」

     

    これにも返事がなかった。坊さんたちはシンとして静まっている。そこでぼくは激しい言葉でぶっつけた。

     

    「出逢うのは己自身なのです。自分自身に対面する。そうしたら、己を殺せ」

 

かつては、自分を守るために身につけた「己」だったのかもしれません。

 

しかし、それはもはや手放してもいいものになっているかも知れないのです。

 

いつまでもしがみついているのをやめて、捨て去ったとき、自分を守らないといけないと思わせていた外側の脅威が姿を消します。

 

「わたし」がまわりに見つける人は、実は「わたし」の中にある存在だけです。

 

「あなた」が同じ場所で見つけるのは、それとは別で「あなた」が持っている自分です。

 

まわりの他人のせいで、自分は虐げられていると思うでしょうか。

 

それを許しているのは誰でしょうか。

 

自分をいじめてくる人もまた、自分の分身に過ぎない。

 

大きなスパンで見ればそのひとなりの傾向はありますが、まわりの世界が自分に好意的と見えるか、自分をいじめる世界と見えるかは、日々刻々変わっているものではないでしょうか。

 

ちょっとしたひと言であなたの世界がバラ色に輝き、また別の言葉で油断のならない世界に見えて来る。

 

今日が憂鬱なら、自分の何が憂鬱にさせてしまったのだろうと考えて見ます。

 

誘因は外側にあったとしても、それを受け入れたのは自分自身です。

 

己を守ろうとする自分が、自分を拘束しているに過ぎません。

 

ひとつこだわりを捨てれば、ひとつ軽くなれる。

 

この世は辛いものだと外側のせいにしていたけれど、ひとつ己を殺せば、それは自分が作り上げていた世界に過ぎなかったことがわかってきます。

 

自分に全く関心のないものなど、自分の世界には存在しないのと同じです。

 

自分が何とかしないといけないと言い聞かせているから、世界が自分に対して強制しているように見えるのです。

 

自分のことを嫌いな分だけ、まわりの世界に嫌いな人が登場します。

 

自分のことを好きになれただけ、まわりの世界にはあなたの好きな人が存在することになります。

 

【引用文献】

自分の中に毒を持て―あなたは"常識人間"を捨てられるか (青春文庫)

著者: 岡本 太郎 青春出版社 / 文庫 / 218ページ / 1993-08

 
 
 

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