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論理の誤り、すり替え、誘導、混乱など騙しの手口#1

シルエット人物

人は自分が論理的な人間であることを見せたがります。
しかし人間の心理は複雑です。人間の自我は、もともとはその人のそれまでの経験や記憶の寄せ集めで成り立っているもののはずですから、本来複雑と言うよりも雑多なものといった方がいいでしょう。
しかし、それでも一環して見えるのは、あとから自我の断片を結びつけて、それらが一貫した論理で説明できると思いたいために操作を行うわけです。

なぜ一環した人間であろうとするかは、社会というものが存在するからです。社会の中で生きる人間にとっては、自分という人間が首尾一貫した存在であると見せる必要があります。朝と夜でその人の言っていることが異なるようなら、その人は信用出来ないと思われると信じているからです。

また、社会というものは、個々の人間が一貫していることを要求します。そうでないと、例えば約束した関係が成り立たなくなってしまうからです。
したがって、社会は首尾一貫した論理を持つ人を評価したがります。
簡単に信念が揺るがない人を尊敬しようとします。

しかし、一つ勘違いしないで欲しいのは、完璧に論理の一貫性がある人が、必ずしも正しいとはいえないということです。
先程述べたように、人の本来の自我は、雑多なものの集まりです。ある程度は一貫性がないと、人間関係が成り立ちませんから、一貫した自我を持つように見せかけます。これがアイデンティティと呼ばれるものです。

ですが、その一貫性が完璧になることはあり得ないでしょう。なぜなら、自分で気がついている自分というものは、はっきりしたもの、社会的に望ましい部分を優先させて採用し創りあげられたものだからです。それらから外れた気がついていない自分というものを、依然として抱えて生きています。

ですから、自分は終始一貫した、完璧に論理的な人間だと宣言する人がいるとしたら、その人はどこかで無理をしています。様々な自分を犠牲にして、それらを抑圧してしまい、明らかな論理的な自分だけで成り立っていると信じ込んでいるからです。

論理的であろうとする人は、そういった理由から、自分でも気づかないうちに、論理的な誤りを犯してしまうでしょう。一貫したアイデンテティを維持しようと無理をしているからです。

前置きが長くなりましたが、今回紹介する論理の誤りは、自分で気づかないうちに犯してしまう誤りというよりも、相手を欺くと意図的に論理を変えてしまうやり方を紹介したものです。
https://yourlogicalfallacyis.com/poster

政治家や、巧妙なセールスや、マスコミの誘導や、詐欺の手口などで使われる、論理のすり替え、誘導、混乱に巻き込むやり方、騙しのテクニックなどの、論理を操作するやり口です。
もちろんそれを紹介する目的は、手口を勉強して自ら使ってくださいということではなく、それらに騙されないようにするために知っておいたほうがいいということにあります。

[ストローマン/わら人形(strawman)]
(*やり口)
攻撃するのがより簡単になるように、誰かの議論をゆがめて伝えること。
(*使用例)
ウィルが我々が健康と教育により多くのお金を注ぎ込まなければならないと主張すると、ウォーレンはこのように答弁しました。ウィルは我が国の軍事支出を減らすことによって、我が国の防衛が出来ないようにしてしまいたいほど、国を非常に憎んでいることに驚いてしまった、と。

[strawman]
Misrepresenting someone's argument to make it easier to attack.

After Will said that we should put more money into
health and education, Warren responded by saying that
he was surprised that Will hates our country so much
that he wants to leave it defenceless by cutting
military spending.

相手の意見をまともに取り合わずに、それに別の意味を持たせて、論点を自分の意見を展開しやすい方向に、巧みにすり替えてしまうやり方です。
ストローマンとは、もともとその標的にされる弱い意見の人のことですが、このような歪められた内容に基づいて反論するという誤った論法のこと自体もそう呼びます。

[滑りやすい斜面(slippery slope)]
(*やり口)
我々がAを起こらせておくならば、その結果、Zが起こってしまうと主張し、したがって、Aは起こらせてはいけないと主張する。
(*使用例)
コリン・クロゼットはこのように主張します。
我々が同性のカップルの結婚を赦すなら、次のようなことが起きることが容易に予想される。すなわち、人々が彼らの両親や、彼らの車、また猿とさえ結婚するのを許すことになる。
[slippery slope]
Asserting that if we allow A to happen, then Z will consequently happen too, therefore A should not happen.

Colin Closet asserts that if we allow same-sex couples to marry, then the next thing we know we'll be
allowing people to marry their parents, their cars and even monkeys.

Aが起こるならば、Zまで起こってしまう、という論点にははっきりした根拠はなく飛躍しているのですが、Zを強烈に印象づけることにより、Aにもその原因があるかのような気にさせてしまおうというやり方です。

[手前勝手な主張(special pleading)]
(*やり口)
主張があやまりであることが示される例外をつくることでゴールを変えてしまう。
(*使用例)
エドワード・ジョーンズはサイキックであると主張していましたが、その『能力』が、適切な科学的な状況の下でテストされた時、能力は魔法のように姿を消しました。 エドワードは、これをこう説明しました。
彼の能力が発揮されるには、それらに対する信頼がなければならなかったのだと。
[special pleading]
Moving the goalposts to create exceptions when a claim is shown to be false.

Edward Johns claimed to be psychic, but when his
'abilities' were tested under proper scientific conditions,
they magically disappeared. Edward explained this
saying that one had to have faith in his abilities for
them to work.

直接相手の論点を否定するのでなく、最後に突然新事実を持ち出すことによって、議論を煙に巻いてしまおうというやり口です。
よく法廷ドラマなどで、最後の最後に新事実が発覚して、議論が逆転してしまうなども、このパターンの一種です。



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