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いい加減さを備えておこう

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小学校も低学年の子どもを相手にしていると、ときどき他人の存在などないかのように、自分の世界に入り込んでしまうように見えることがある。

そこに相手などいないかのように、視線は別の何かを見ているようだ。

自分の世界に入り込んでいるのか、それとも大人の世界にどのように対処していいのかわからなくなり、固まってしまったのかもしれない。

やがて、4年生、5年生と年齢を重ねれば、急速にルールを覚えていく。
そのうち、ルールはだいたいわかった。大人にはこう対処すればいいのだと作戦を練ることが出来るようになってくる。

もう大人と対等に話せるよ。
最初は、素直すぎるくらい従順だ。
しかし、そのうち、ルールに縛られているのが窮屈になってくる。

だけども、もうルールを知らない小さな子どもには戻れない。
ルールは知ってしまったのだ。

そこで、反発する作戦にでる。
つまり、ルールの逆をやって、「ボクはルールを守らないことだって出来るんだ!」と主張するわけだ。

反発すると言うことは、元になるものがあって出来ること。
ルールをたたき込まれた上は、それに反発することで自分を取り戻そうとする。

ひとしきり反発ばかりやってくると、だんだん反発ばかりでは疲れる事に気がつき、少しずつ妥協を覚えていく。
それとともに、自分の役割が形作られていく。

役割というものは、疲れるし、自由はないし、つまらないし、いいことなどなさそうだけれど、1つの救いは、役割を演じていれば、いちいち自分で考えなくても何とかなると言うことだ。

そこで、ある人は自分の役割を極めようと考えるかもしれない。
別の人は、相変わらず、役割の隙間で抵抗を続けようとするかもしれない。

大人を続けるにつれ、役割は第二の自分になっていく。
そのうち、役割ではなく、これが本来の自分自身だと勘違いするかもしれない。

しかし、役割は役割だと割り切っていられる部分、ゲームに参加しているんだという意識を失ってしまっては、役割が自分になってしまう。

それだけは何とか踏みとどまりたい。

そうしないと、ある人は、もう自分には先が見えてしまったと思ってしまう。
このまま同じ事を繰り返して、ただ齢を重ねていくのだと。
いつのまにか夢を失うと表現される状態になってしまうのだ。

あるいは別の人は、いぜん役割を極め、目標一直線に生きようとする。
しかし、それも役割のポジティブな面だけを見ているに過ぎない。


役割から解放された自分を確保するのだ。
それには、決まりから外れた状態、いい加減さを許せる自分を確保しておく必要がある。

ルールはもう作られてしまっている。
あなたが生まれる前から、あなたの自由にはならないルールが出来上がっているのだ。
それは、もしかしたらあなたに変えられるかもしれないけれど、さしあたっては、すでにあるものに付き合っていかなければならない。

それには、ルールに同化してしまわない自分を残さなければならない。
ルールに当てはまらない人間、いい加減な自分を許せる余地を作っておくことだ。

あえてこれを取り上げるのには訳がある。
それは、ルールに完璧に従うという選択しもあるからだ。

役割を極める。
社会的には評価されるし、抵抗も少ない。

そして、あなたは目的の地を夢見て、あそこにたどり着けば、すばらしい世界が待っていると言い聞かせる。
自分を殺してでも、役割にのめり込もう。
役割と同化してしまうのだと。

しかしもともと自分のものでなかったもので、自分のすべてを書き換えてしまうことなどどだい無理がある。
休火山は、そのうちマグマが活動を始めたくなってしまう。

そして、「目的の地にたどり着けば」という脚本も、だんだん怪しくなってくる。
なぜなら、なんども目標を達成したのに、結局何も変わらない事に気がつき始めるからだ。

「~までは」「~しさえすれば」という脚本は、実はその先に何もないのだと思い知らされる。

それはしかし、当然の成り行きなのだ。
外側の目標をいくらっ達成しようと、あなた自身が変わるわけではない。
その時が来たとしても、相変わらずの自分はそのままそこにいるのだ。
その瞬間に、あなたが突然変わる事はない。
そんな必然性など、もともとないからだ。

あなたは、ルールを守っただけ損をしたと思うだろう。
こんなことなら、好き勝手をやっておけばよかったと。

しかし、それでも役割を捨てたくないのは、理由があるからだ。

役割がなくなったら、自分が誰だかわからなくなる。
ルールに生きてきたのに、いきなり自由にしていいよと言われても、どうしていいものかわからない。

それどころか、ルールのない世界は、未知の世界だ。
何をするのか、全部自分で考えなければならない。
自分で考えなくても済むから、嫌な役割を我慢してきたのだ。
それなのに、このうえ役割を外されるなんて、考えるのも恐ろしい。

かつての、小さかった頃の、あの混沌の時間が蘇ってくる。
ルールになれて卒業したはずの、先の見えない世界が恐ろしい。

そのうえ、もう大人になったあなたは、ルールを忘れることは出来ない。
ルールを知らなかったあの頃には戻れない。

もう一度、役割に逃げ込むか、未知の荒野に踏み出すかを決めなければならない。

目的を目指すことに全てを賭ける生き方は、大変だけれど、安全なように見える。
少なくとも、ルールがはっきりしているからだ。
それも、目的に向けて、自分がいつまでも向上できる間は、それが一番いいことに思える。

しかし、いつまでも上向きではいられない。
いつまでも役割を完璧にこなせる人ではいられない。
やりたくても出来ないときが、確実にやってくる。

役割との同化から抜け出すには、ルールのない世界に入り込む準備が必要だ。
いきなり、役割を外されたら、あなたはどうしていいかわからなくなる。
絶望してしまうかもしれない。

だから、そんなにならないためには、ルールから外れた自分を確保しておかなければならないのだ。

成長の過程は、どうしても通る必要がある。
いきなり先に進んだり、逆戻りすることは自由には出来ない。

しかし、どうしようもない世界だと見るのか、自分で切り開く余地があるのだと見るかで、全く違って見えてくるだろう。

自分が入り込んだ世界は、自分で決めたわけでもないルールがすでに出来上がっていた。
そのことは、どうしようもない。
だったら、どう付き合っていくかだけだ。

最初は無理やり従わされて、やっと慣れたと思ったら、どうやら何もその先には保証がない世界だった。

さんざん振り回されて、ずいぶん理不尽で、やたら複雑に見えるかもしれないが、もともとそういうものだから仕方がない。

そして、複雑に見えても、このように考えればポイントはシンプルだ。
どういう形で、その世界と付き合っていくかだけである。

しかも、それを決める自由は自分に残されている。
同化しない分あなたは自由を取り戻せる。
あなたの無理のない範囲で、切り替えていけばいい。
そのためには、今からルールから外れた世界に親しんでおかないといけない。

それがないと、あなたは不安で役割に戻りたくなるだろう。
役割にのめり込むほど、危険度は増す。
ルールに固まった頭からは、そこから外れた世界は見えなくなってしまう。
見えない世界はお先真っ暗だ。

目的のない世界に慣れ親しんでおくのだ。
ひからびた井戸は、少々の呼び水では元に戻せない。

ルールを覚えた自分は、知らなかった自分には戻れない。
今度はそれを、手放していく番だ。

学を為せば日々に益し、道を為せば日々に損ず。
これを損じて又た損じ、以て無為に至る。
無為にして為さざるは無し。
老子道徳経 第四十八章

なくすことは怖くない。
なくし尽くせば、無為は最強だと老子は語る。




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