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誰の責任か?当事者をはっきりさせる

何か問題が生じたときに、とっさに誰の責任だと感じるでしょうか。

また、とっさに思いついた考えとは別に、あとから考えを変えることがあるでしょうか。
そのとき、どのくらい抵抗を感じますか?

このような反応の仕方の多くは、子どもの頃の自分の身の処し方に大きく影響を受けています。
そして、そのような対処の仕方が生まれてきたのには、家族環境が大きく影響していることは間違いないでしょう。

2つの感情


投影法とばれる心理検査(人格検査)にPFスタディ(絵画・欲求不満テスト)というものがあるます。
ローゼンツァイクRosenzweig.Sによって考案された、欲求や怒りをどのように表現するかを測定する検査です。

この検査はマンガのように登場人物が描かれていて、それぞれに吹き出し(せりふが入る)がついています。

たとえば、子供用の検査では、小さな弟を従えた母親が「またおねしょをしたのね。小さい弟よりだめじゃない。」と問いかけており、検査を受ける子どもの役割は空白の吹き出しになっています。
この場面で、検査を受ける子どもは、自分なら何と答えるだろうという答えを記入するようになっているのです。

男の子悩む   叱る母親


この検査では、「攻撃の方向」と「反応の型」という2つの次元で、回答を分析し、その組み合わせで判定を行います。
「攻撃の方向」は、他罰的、自罰的、無罰的の3つに、「反応の型」は障害優位型、自我防衛型、要求固執型に分類します。

他罰的方向とは、欲求不満の原因をまわりの人や環境のせいにしようとします。これが高いと「投射」(自分の問題を他者の中に見る)という防衛機制を使いがちであり、相手からの非難を逆に相手に非難で返し、攻撃的になります。

自罰的な方向に向ける人は、欲求不満の原因は自分の責任であると考えます。その傾向が高くなれば、罪の意識を抱きがちであり、後悔することが多くなります。

無罰的な方向は、欲求不満の責任は誰にもなく、偶発的な出来事で回避できなかったのだと考えようとしますが、無理な妥協をしてしまい自分の本当の感情を「抑圧」する可能性があります。

次に、反応型についてです。
障害優位型は、自我の反応を表に出さないようにした、障害の指摘・強調にとどめた反応です。
自我防衛型は、逆にストレスを解消しようとして、自我を守るための感情を表に出します。
要求固執型は、障害優位型のように起きたことに注意を向けますが、さらにそれからどうやって解決すればいいかに重点を向けます。

細かいことを知る必要はありませんが、自分の場合、他罰的、自罰的、無罰的という攻撃を向ける方向に傾向があるかどうかなど、考えて見るときの尺度に役立てるといいでしょう。

さてここで、前回のバーバラ コロローソさんの本から、問題に対処する場面での親のタイプをみてみましょう。

三歳の子が、プラスチックのコップではなくグラスを使いたいと言い張り、それなら気をつけて使いなさいと口を酸っぱくして言い聞かせたのに、けっきょくそのグラスを落としてしまったとします。ガシャン!今やグラスは粉々になって、床一面に飛び散っています。



ミルク


レンガ壁タイプの親なら----「まったく不器用ね。いいこと、あなたにはこの先ずーっとプラスチックのコップしか使わせないわ。今すぐ台所から出ていきなさい!」。この言葉から子どもに伝わるメッセージは、「あなたは問題を抱えている」ではなく、「あなた自身が問題である」ということです。


この叱り方から子どもは、問題の責任はすべて自分にあり、弁解や解決の道は与えられないわけで、欲求不満を「自罰的」な方向に向けるしかありません。
しかし、一方では、親の反応の仕方を見ているわけですから、問題に対して相手を攻撃するやり方も同時に取り込むことになります。

これは自我防衛型の反応を育てることになるかもしれません。
「まったくあんたは不器用な人だね!」「二度と頼まないわ!」「さっさとどこか行ってしまえ!」

クラゲタイプの親ならーーー「ちょっとどいててね、いい子だから。気をつけないと手を切っちゃうわ。ママがいけなかったの。滑りやすいグラスを渡しちゃったから。みんなママのせいなのよ。さあ、別のグラスを使いましょうね。ミルクにココアも入れてあげるわ。あとはママが片づけるからね」。
この場合のメッセージは、「わたしが何でもやってあげる。あなたは自分では何もできないから。あなたが失敗したとしても、それはほかの誰かのせいよ」ということです。



失敗しても誰かのせいにするという「他罰的」な対処方法を直接的に教えられるわけです。
しかし、子どもにしてみれば、自分が問題の原因であったことも何となくわかっています。「どうして叱られないの?」「いっそ思いっきり叱ってくれた方がスッキリするのに」というように、なんとなく悪いことをした感情が残ってしまうかもしれません。

また、今回は怒られなかったけど、「ママがいけなかったの」なんていってるときは要注意、今度はまとめて怒られるかもしれない、と余計なことを考えるかもしれません(一貫性がないクラゲタイプなら)。

要求固執型の反応の仕方ではありますが、そこには無理な抑圧が潜んでいる可能性があります。
「ミルクにココアも入れてあげるわ」などといわれて、次も同じことを期待したら、「あなたは悪いことをしたのがわかってないのね」と逆襲されるかもしれません。
また、クラゲタイプの親は、自分がちゃんと叱ってやれなかったことの代償に、ココアを持ち出したのかもしれません。

背骨タイプの親ならーーー「あなたは問題を起こしたけど、自分で解決できるはずよ。さあ、急いで紙袋をとってらっしゃい」。三歳の子どもにグラスのかけらを拾わせるわけにはいきませんが、親がかけらを拾うあいだ紙袋を持たせることはできます。かけらを拾い終えたら、こぼれたミルクを拭くのを手伝わせてもいいでしょう。それから、プラスチックのコップを二つ渡して、こう聞くのです。「プラスチックのコップが二つあるけど、今日はどっちを使いたい?」。
子どもにはこんなメッセージが伝わります。
「あなたは問題を抱えている。でも、あなたにはそれを自分で解決する力があるはず。わたしがここにいるのは、助けるためでも罰するためでもない。力を貸し、はげまし、支えるためにいるのだ」



問題の原因が誰のせいかをはっきりさせますが、それを必要以上に責め立てないで、何が出来るかを考えさせます。
無罰的な方向と、責任を取るためには何をすればいいかを指示する要求固執型だといえるでしょうか。

しかし、解決志向だけになってしまって、抑圧しすぎないようには注意したいですね。
「わーたいへんだ」「ミルクだらけ!」「あぶないからガラスをさわってはだめよ」くらいは母親としては叫んでおきたいかもしれませんね。

【参考文献】
子どもに変化を起こす簡単な習慣―豊かで楽しいシンプル子育てのすすめ (PHP文庫)
著者: バーバラ コロローソ / PHP研究所 / 文庫 / 2003-11 /


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