務めとしては行わない
わたしはなにごとも務めとしては行なわない
他人が務めとして行なうことを
わたしは生の衝動として行なう
ホイットマン
ものごと務めとして行うと、何事も色あせてきて、つまらなくなってしまう。
つまらないとは、このようなことである。
・たいくつであり、新鮮さを感じない。
・やらされていると感じ、やりがいを感じない。
・だから適当にやりたくなるが、それが余計つまらなくしてしまう。
・自分を生きている気がしない。
・人生とはこんなつまらないことの繰り返しなのかと、悲観する気持ちになる。
つまらなくする生き方はごめんだと、拒否しよう。
これは後から作られた話という説が有力だが、孔子が老子を捜し当ててて、訪ねていくのだが、こっぴどく批判されて逃げ帰ってくるという話がある。
老子が孔子に言ったことは、大体このような内容である。
美徳とか義務とかの話を延々と説かれると、聞いている方はうんざりする。
欠点をほじくり返すような話は、気力をなくし、イライラするだけだ。
それよりも、自然は、そのような決まりを説かなくても、きちんとそれぞれの役割を果たし、
同じことを正確に繰り返していくのは何故かを考えた方がいい。
そして人も自分の内なる力に身を委ね、自然の道を歩むようになれば、
おまえさん(孔子)のように、必死に道徳や務めを宣伝してまわらなくて済むだろう。
孔子や儒教では仁義礼智信のような、守るべき決まり事を説くわけだが、そういうことを聞いて最初はやってみようとするかも知れないが、いずれ窮屈でやってられないと感じることになるだろう。
結果としては、そのようなことが出来ればいいのかも知れないが、これを実行しなさいと言われても現実の行動に結びつけることは難しい。
それ以前に、さきほどの「つまらない」生き方に嫌気がさすことになってしまうだろう。
だから、規範が先にあるのでは、どうにも行動できなくなるようなのだ。
そこで老子の言うように、自分の内なる力に身を委ね、自然の道を歩むようにするという考えが自然であるように思えてくる。
自分の内なる力に身を委ねとは、自分の内面の訴えを信じること、またその裏付けとして、神でもタオでも宇宙でもいいが、なにか任せられるものの存在を前提にする必要が出てくるのだろうと思う。
正と不正が対立すると見れば、規範を必要とする考えに導くが、それとは反対に信頼できるものが存在することを前提にするということである。
後者の立場を取るなら、規範を探すのではなく、内面の訴えを信じるということになる。
それが、ホイットマンの詩の意味なのだろう。
いい加減決まり事にうんざりしたら、
そして「つまらない」生活に生きがいをなくしそうなら、
「務めとしては行なわない」と言ってみよう。
「生の衝動として行なう」と宣言してみよう。
参考
『タオは笑っている』 R・ M・スマリヤン 工作舎 / 1991-01
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